女執事2 (ページ4) - 小説/夢小説

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44話ページ4

19世紀末社交期(シーズン)も終わりに近づいた頃、英国を震撼させる連続殺人事件が起こる
被害者になったのはいずれも娼婦
全身切り刻まれ子宮が奪われた姿で発見された
その被害者の無残な姿から、いつしか犯人はこう呼ばれるようになる
「切り裂きジャック(ジャック·ザ·リッパー)」
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シ[寒い…]
セ[いくら貧民街でいつものお召し物が目立つとはいえ、やはりその服ではお寒いでしょう
一雨きそうですし]

と、上着を貸そうとするセバスチャン
だが目立つからとシエルに断られる

シ[ここに張っていれば本当に奴(・)が来るんだな?]
セ[ええ。入り口はあそこにしかありませんし、唯一の通り道はここだけですから]
シ[次に狙われるのはあの長屋に住むメアリ·ケリーで間違いないな?]
セ[ええ。間違いないと何度もお伝えしているはずですが?]
シ[確かに…殺された娼婦達には「臓器がない」以外にも「共通点」があった
だが、奴(・)が殺す必要性はどこにある?]
セ[…]
シ[それに僕は…って聞いてるのかセバスチャン!(怒]
セ[あ、すみません。稀に見る美人でしたので]
猫[ニ˝ャー!!]

………コホン
シエルとセバスチャンがここに来た理由、それは切り裂きジャックが何者かがわかり
次のターゲットがメアリ·ケリーだと突き止めたからである
そして、切り裂きジャックが人間ではないことも…

[ギャァァァァ!!]
シ[!!なっ!?誰にも部屋にはっ…]
セ[行きましょう!]

部屋から悲鳴が聞こえ、急いで部屋に向かうシエルとセバスチャン
扉を開けると…無残な姿になった女性が目に入った

セ[いけません!]

瞬時にセバスチャンがシエルの目を塞ぐが、時は遅く
シエルはそれを目にしてしまった

シ[あ…ああ…うっぐげぇっ]
セ[随分と派手に[散らかし]ましたね、"切り裂きジャック(ジャック·ザ·リッパー)"
いや、グレル·サトクリフ]
グ[ち…違います、コレは…叫び声に駆けつけた時にはもうっ…]
セ[もう…何ですか?私達は唯一の通り道にずっと居たのですが
貴方は一体何処からその袋小路の部屋へ入れたのです?
そのお姿(・・・・)でしらばっくれるおつもりですか?もういいでしょうグレルさん
…いや、「グレル·サトクリフ」でさえ仮の姿でしょうが
くだらないお芝居はやめにしましょうよ、「グレル」さん
"貴方の様な方"に人間界でお会いするのは初めてです
お上手にそれらしく(・・・・・)振舞われていたじゃありませんか]