花より神楽ちゃん ページ19
「こんな可愛い子にお酌して貰えるなんていい花見だな！」
「酒が美味くなるよ」
Aは隊士に酒をお酌して回っていた。すると少し離れた所から声をかけられる。
「おいアンタ。その足元にある酒、そう、それ取ってくれ」
振り返ると土方さんがこちらに指さしていた。
言われた酒を持って近くに座ると近藤が陽気なテンションで話しかける。
「ああ、悪いねAちゃん！」
「注ぎましょうか？」
「良いのかぃ？これは美味い酒になるぞ」
いつもよりデカい声でゲラゲラと笑う近藤に「そんなことないですよ〜」とこれまた嬉しそうにしながら瓶の栓を取るA。酒を注ぐと「おっとととと」などとおじさんらしいかけごえを近藤が漏らす。
「土方さん」と酒を差し出すと土方は無言でコップを上げる。
「お前は飲まないのか？」
「甘いやつならイケるみたいです」
注ぎ終わると土方はそれを口に含みながら体を伸ばして後方に手を伸ばし酎ハイの缶を取ってくる。
「あ！ありがとうございますー！」
いい音を立てて開けた缶に口付けてごくごくと飲むと「ぷはーっ！」なんて声が出る。
それを見た土方にくすりと笑われる。
「いい飲みっぷりじゃねーか」
「今日の土方さんはご機嫌さんですねー！」
和やかに話していると隊士の「姉さんだ」という声が聞こえて振り返ると、ちょうどお妙が来た所だった。
「遅くなってごめんなさいね。今日は賑やかですね」
銀時の近くに腰を下ろして買ってきたおつまみを出すお妙を見てAは近藤に「お酌して貰わないと、ね！」といって歩いていった。
しばらくしてお妙が近藤と土方の元に向かうのをみてAはまた沖田と神楽の隣に腰を下ろした。
「神楽ちゃんー私ふわふわする…ちょっと眠いかもー…」
「もー！酒ばっかり飲むからアル！ほら、寝るよろし！」
「わーい！」
神楽が正座をして太ももをぽんぽんと叩く。待ってましたとばかりにAはそこへ頭を乗せた。
顔を腹側にして腰に抱きついて寝転ぶAの嬉しそうな顔は沖田と神楽にしか見えない。
そして裾の広いショートパンツは重量に従ってふわりと広がる。日除けの黒いタイツを履いていなければ今頃沖田に下着が見えていたことだろう。
そのまろやかな足のラインを横目に酒を飲んでいると神楽からギロリと睨まれる。
「おいお前、どこ見てるアルか」
「別に」
沖田が視線を逸らし神楽が罵倒している中、Aは神楽の柔らかい太ももに幸せいっぱいであった。
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あまたのしずく(プロフ) - ぱぴこさん» コメントありがとうございます！暖かいコメントに安心出来ました。小説の下書き感覚ではありますが、以降が確定するまでは下書き感覚で時々更新していこうかなと思えました。拙文ではありますが、良かったらこれからも読んで下さると嬉しいです！ (1月22日 10時) (
レス) @page38 id: 815a4cedef (このIDを非表示/違反報告)
ぱぴこ - 作者様がちょっとでも無理だなとかそういうこと？思ったなら移行を考えてもいいと思います。個人的にはこの小説がすきなので作者様に続けて欲しいとこもあります。ですが最終的には作者様次第だと思います！重く考えず、楽な方を選んでもいいかもしれないです。 (1月3日 15時) (レス) @page38 id: c43eafab12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまたのしずく | 作成日時：2021年9月14日 4時
