夢 ページ42
―JIN―
皆の明日の予定がなんとなく決まって安心した時、テヒョンが爆弾を落とした…
TH「Aオンマのかぞくはあさこさんだけ？あさこさんのおとうさんは？」
誰もが気になりながら触れなかった話題をぶっこんできた！
もっとデリケートに扱う話題じゃないのか？と思うほど普通に…
A「ん？あさこはわたしがひとりでうんでそだてたの。あさこのちちおやはもう、おそらにいっちゃったから…」
僕たちの心配をよそにAオンマも普通に答えた。
YG「ヌナ、おれのうた、きいただろ。ヌナは"いかり"のかんじょうを"とうめい"っていった。そんなかんがえかたになったこととかんけいあるなら、もっとヌナのはなしがききたい。ヌナをしりたい。」
ユンギが珍しく食いつくように言った。
ユンギはAオンマに特別な感情があるみたいだ…
そして、もう1人…
RM「はなすのがつらければはなさなくてもいいよ…」
ナムジュンがつらそうな表情をしていた。
対称的なことを言う２人だけど、想いは同じかもしれない。
A「ナムさん、ありがとう。わたしはだいじょうぶ。おもしろいはなしじゃないけどいいの？」
メンバーはうなずくとAオンマの話を聞く態勢になっていた。
早くに両親を亡くして天涯孤独だっこと、大学で麻子さんのおとうさんと出会ったこと、一緒に住み始めたけど彼の実家は資産家で付き合いを反対されていたこと…
Aオンマはずっと微笑みながら話していた。
A「あのひはあさからあめがふっていて… かれののったバスがスリップじこをおこして、それで… そのまま… 」
オンマの顔から笑みが消え、悲しみに染まる。
ジミンが慰めるようにオンマの肩を抱き、テヒョンは手をつないでいた。
オンマはふりきるように微笑むとまた話し始めた。
A「そのとき、わたしのおなかにはあさこがいて、かれのりょうしんは"おかねをやるからおなかのこをおろせ"っていってきたけど、ことわったの。"こんごいっさいかかわりません。"っていうせいやくしょまでつくらされてね。」
皆の顔が悔しそうに歪む、僕と同じ、やり場のない怒りを感じているんだろう。
A「それからのわたしのゆめは"はやくしぬこと"になったの。はやくかれのところにいきたかった… でも、おなかのあさこはまもりたかったから、"うんだらしのう"って。でも、うんで、あさこのかおをみたら、"あるいたらしのう""おしゃべりしたらしのう"って… 」
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作者名：はは | 作成日時：2022年7月23日 14時
