非日常 ページ24
ライブ当日、ワクワクした気持ちとなんだか大それた事をしようとしている恐さみたいな気持ちが入り交じっていた。
今日はあらかじめナムさんから言われていた通りにする。
まずプレシャスホテルに向かう。
フロントで名前を言うと一目で"偉い"とわかる人が対応して下さった。
荷物を預け、カードキーを受け取る。一般の人とは入り方も違うらしく、BTSの皆さんと別で入るのであればフロントまでと言われた。
それから会場に行くとまだ開場まで時間があるのにたくさんのアーミーが集まっていた。
昨日は麻子もこの中の1人だったのだろう。
こんなにたくさんの人が遠くから一目だけでもと思う人たちと会って話せることに少し後ろめたさを覚えたが、私的な感覚では"知り合いに会う"感じなのでなんだか不思議…
開場し始めてから待ち合わせの裏口に行くようになっていたので少し周りをブラブラする。
若い女の子達が嬉しそうにはしゃいでいる。
20歳位かな？少しうらやましく思った。
私がその位の時を思い出すと… 辛くなることばかりだった…
でも、あの時があったから今があると思えば少しは気が晴れた。
時間をみて待ち合わせ場所に行くと1人の男の人が声をかけてきた。
MG「AAさんですか？BTSのマネージャーをしています、キム·イジュンと言います。メンバーが大変お世話になって、ありがとうございます。」
ナムさんから聞いていた通り、アイドルになってもおかしくない、背の高いカッコいい人だった。日本語も話せて、いつもはイジュンさんがメンバーの日本語の先生らしい。
A「はい。イジュンさん、こちらこそお世話になります。」
挨拶を終えるとイジュンさんの人懐こそうな話し方に初めましてなのに気まずさもなく楽しく会話しながら歩く。
MG「本当はライブ後にメンバーと合流してもらおうと思っていたのですが、どうしても早く会いたいと言い張って… 今から控え室まで案内しますね。ライブの時も僕がAさんと一緒にいさせてもらいます。」
A「ありがとうございます。ちょっと、慣れないことなので不安だったんです。イジュンさんが一緒にいて下さるなら安心です。」
舞台裏なんて初めて見るけどたくさんのスタッフさんが忙しそうにしている。
イジュンさんと歩いていると"？"って感じの視線も感じたが、まぁそうなるだろう。
会場からはすでにアーミーの歓声が聞こえている。
控え室の扉をイジュンさんが開けると一斉に7人の視線が集まった。
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作者名：はは | 作成日時：2022年7月23日 14時
