Only U -SJ-

冷たい腕 ページ29

「待っててくれたの？」

HC「早く入れて」

「あ…うん」


怒っているようすはなく、真剣な顔をしていた。

芸能人だしﾊﾞﾚたら大変だよね…


家の鍵を開けて先に入ってもらい、

ﾄﾞｱを閉めてｵｯﾊﾟを見ると玄関で立ち止まっていた。


「ｵｯﾊﾟ…入らないの？」


気付くとこっちを向いたｵｯﾊﾟに抱きしめられてる。

でも前の温かさじゃなくて、ｵｯﾊﾟの腕は冷たい。


HC「今日…ｵｯﾊﾟって呼んでほしかった」


そう言って私を抱きしめる腕を少し強める。


「ごめんね…みんなの前じゃ恥ずかしいし」


仕事はしっかりしたいっていうのもあるけど
これも本音。


「いつから待っててくれたの？」

HC「ちょっと前」

「嘘。もっとでしょ」

HC「…」

「ｵｯﾊﾟの腕も体も冷たい。今日寒いし…しかも半袖なんて」

HC「ﾊﾞﾚたか(笑)」

「笑い事じゃないよ」

HC「Aに会いたくて事務所出てからすぐに来た」


そんなに前から待っててくれたなんて…

もっと早く帰ってきたらよかった…。


HC「でもA全然帰って来ないから…今日はもう会えないのかと思った」

「風邪でもひいたらどうするの…ごめんねｵｯﾊﾟ…」


私もｵｯﾊﾟの背中に手を回す。


すごくいい匂い。

ｵｯﾊﾟの腕の中…すごく好き。

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