64 †Hot person† ページ4
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N「とは言っても……俺らにできることなんて、限りがあります……」
M「金貸すって言っても、あんまり足しにならなそうだし……」
A「いいえ、貸してもらはなくてもいいんです。俺は、ここでなんとかします」
そう、俺はここで集めてみせる。
俺が翔ちゃんと出会ったここで、自分の力で集めなきゃいけないんだ。
俺の得意な運試しで、大野さんたちから翔ちゃんを守るんだ。
A「ここのルーレットの台、俺にも使わせてください」
一つ席の空いている台に向かって、俺は投げかけた。
驚いたように振り返った人が、俺を見て挑戦的に笑った。
いくらここのアイドルである翔ちゃんを助ける為であっても、イカサマは許されない。
この人たちと俺は本気で勝負しなきゃいけない。
*
A「……っはぁ……やっぱり先は長いわ」
N「お疲れさま。まぁ、1日で5分の1集まっただけいいと思いますよ?」
よくよく考えてみれば確かにそうだ。
厚みのある束を持って、俺はぼんやりと今だに眠っている翔ちゃんを見つめる。
彼だけは、失いたくない。
俺の幸せを一緒に作ってくれたのは他でもない、翔ちゃんだから。
M「これを機にギャンブルにハマるとか辞めてよ? 翔ちゃんが泣くから」
A「大丈夫。3人に心配かけることだけはしないから」
N「何にも出来なくて……ごめんなさい」
しょげてしまった和也さんの頭を、ぐりぐり撫でまわす。
びっくりしたような素振りをして、顔はは真っ赤になっていた。
A「いいの。2人は俺のこと、助けてくれたでしょ?」
俺を大野さんたちのところまで行かせてくれたのは、この人たちだから。
その分も、必ずいつか返さなければいけない。
最高に熱い“友達”に、感謝しなきゃ。
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作者名：CH!KA､
| 作成日時：2013年11月15日 23時
