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桃「ごめん、お待たせ」
電話を終え、ちゃんと私の隣に帰ってきてくれるあなたに安心し、さらに愛が増してしまう。
桃「…どうしたの？」
『え？』
桃「なんかニヤニヤしてるけど笑」
『マジすか』
桃沢さんを眺めているうちに、いつの間にか頬が緩んでしまっていたらしい。
『まぁ、内から滲み出る愛っていうか』
桃「はぁ？笑」
『ちょっと、目瞑ってくれません？』
桃「マジで意味わかんないんだけど笑」
ブツブツ何かを言いながらも、素直に目を閉じてくれた。
その間に、あなたのために 今日だけのとびっきりの品をバッグから取り出す。
双眸を閉じたことによってより主張されたその長い睫毛は、永遠に見ていられそうなくらい美しかったけれど、そんなわけにはいかないので声をかける。
『開けていいですよ』
私から桃沢さんに、はじめて、
目に見える形をもった “愛” を手渡す。
桃「…え？」
『桃沢さんに』
桃「マジ？ありがとう」
『真心込めてるんで』
桃「うん、ほんっとにありがとう」
桃沢さんはラッピングを丁寧に剥がし、うまそー、と言って口元に深く皺を刻んだ。
桃「…ね、これさ」
中身をじっくりと眺めながら、口を開いた。
桃「どういう意味合いの？」
『…え？』
桃「え？笑」
『意味合い…って、？』
目を合わさずに、興味のなさそうな顔をしていた。
桃「いやほら…あるじゃん。義理とか、友達とか、本命、とか」
興味のなさそうな顔“のふりをしていた”が、正しかった。
彼の大きな瞳が小刻みに揺れている。
『あれ、緊張してます？』
桃「何で笑」
さっきよりも、ぎこちない笑み。
『そんなの、意味とか、あれしかなくないですか？』
桃「…うん、まぁ、そりゃ義理だってわかってたけど」
『本命ですけど』
桃「……え？」
ようやく目が合った、けれど、
今度は私の方から逸らしてしまった。
『本命しか、ないじゃないですか』
こんなの言うつもりなかったから、あまりに恥ずかしくて。
一気に熱くなった顔を両手で覆った。
これから、私はフラれるのだろうか。そりゃそうだ。
メディア露出が増えて、ネット上でイケメンだの美形だのと散々持て囃されているその人に、わざわざ私を選ぶメリットがない。売れていない女芸人。お金が無ければ部屋も狭い。服も無い。
そんな女が本命チョコだなんて、ちょっと出しゃばりすぎただろうか。
あなたの優しさに、私は甘えすぎているだろうか。
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哀(プロフ) - ミサキさん» こちらのリクエスト作品を続編の方で公開させていただきました！ありがとうございました🙇🏻♂️ (2022年7月2日 10時) (
レス) id: 0fa5c6ec0e (このIDを非表示/違反報告)
ミサキ - 了解です！待ってます！ (2022年4月25日 1時) (レス) id: 1fece32f94 (このIDを非表示/違反報告)
哀(プロフ) - ミサキさん» リクエストありがとうございます🙇🏻♂️あと少しでこちらの作品の話数が上限に達してしまうので、続編(？)にはなってしまうかもしれませんが書かせていただきます！ (2022年4月22日 18時) (レス) id: 924204f01f (このIDを非表示/違反報告)
ミサキ - またリクいいですか？スカチャンのヤジマリーさんで、楽屋で飲み物をお互い飲んだら何故か入れ替わってしまって、入れ替わった状態でネタをした。ネタが終わったあと、ヤジマリーさんの相方の宮本さんに説明して、どうしたらいいのか、考えて最終的に戻る話お願いします (2022年4月20日 0時) (レス) id: 1fece32f94 (このIDを非表示/違反報告)
ミサキ - うひゃー！嬉しい！ありがとうございます！ (2022年4月20日 0時) (レス) @page48 id: 1fece32f94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：哀 | 作成日時：2022年1月29日 18時
