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呼び出しベルを押して店員さんに来てもらい、空いたジョッキを片付けてもらいながら二人分のお酒を注文した。
「うん。そうだね…でもね、もう別れようって思ってるの。」
「は!?っ、ゴホッゴホッ……」
「ちょっ、大丈夫?ほら、お水。」
「サン、キュッ…!」
私の言葉に驚いたらしく、その拍子に何かが気管に入ったのか咳き込んだ倉持にお水を手渡し落ち着くのを待つ。
そうしてる間に店員さんが注文したお酒を持ってきてくれたから、それを受け取りお互いの前に置いた。
「あー、しんど……で?浮気されてるけど、好きだから別れたくねぇって話だったんじゃねぇのかよ。」
思いっきり咳き込んだせいで苦しかったのか若干目に浮かんだ涙を拭いながら、届いたお酒を早速飲み始めながらの言葉に私もお酒を飲みながら思っている事を告げた。
「今までの相手の子って、私は知ってる限りでは一也の家に行った事ないんだよ。でも今回は……、一也のマンションから出てきてるし結婚秒読みだって言われてる。さすがに一也も本気なのかなーって思っちゃって……ほら、お付き合いと結婚じゃ重みが違うじゃない?だからね、潮時かなって思ってるんだ……」
「アイツがすんなり別れるとは思えねぇけどな。別れねぇって言われたらどうすんだ?」
だからその根拠はなんなのだろうか。
別れたくないなら浮気はしないのでは?
あ、でも私に不満があって言えなくて……?
いくら考えても倉持の言葉と御幸の行動をイコールで結ぶには難しい。
「それはないと思うけど…もしそう言ってもらえたとしても、きっと同じ事の繰り返しだと思うから…。別れるよ。」
「それなら最後くらいちゃんと話し合いはしろよ。」
私の意思が変わらない事を知った倉持からのアドバイスに分かってると答えた。
その後は他愛ない会話を楽しみ切りがいい所でお開きとなった。
帰る時に何かあったらまた連絡しろと言ってくれた倉持の優しさには救われる気がした。
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蓮月(プロフ) - 欅夏希さん» ありがとうございます!早めに完結出来るよう更新していきますので、最後まで楽しんでくださいね! (2020年3月29日 2時) (レス) id: ac253ad62c (このIDを非表示/違反報告)
欅夏希 - これからの展開が楽しみです!楽しみに待っています! (2020年3月26日 23時) (レス) id: 94cd216a66 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蓮月 | 作成日時:2019年12月30日 2時