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でも、今までの私達の事を知ってる倉持には伝えておきたかった。
「否定はしてた。なんなら、その後に贖罪からなのか旅行に行ったりしてたのも本当だよ。でも……結構前の子の時に、たまたま出先からの帰り道に一也の車見かけたら女の子が乗っててキス、してた…。さらに言えば、胸も触ってた……それ以上は見てられなくて、直ぐにタクシーで帰っちゃったからどうなったか分からないけど…それって、そういう事でしょ?」
「なんだよ、それ。御幸には話したのか?」
…話なんて出来ていない。
それを誤魔化す様に無言でお酒を飲み進めてたら、それが答えだと察した倉持からは大きな舌打ちが聞こえて来た。
「浮気してんのか?って聞くだけだろ。なんで言わねぇんだよ。」
ストローでコップの中の氷を突いてカランカラン音を立てながら視線を宙に向け自分の気持ちをどう伝えようか考えながらゆっくり口を開いた。
「んーーっと……私に対して不満があるから浮気されたんだと思うんだけど、それを一也に聞いて重い、ウザい、別れるって言われちゃったらって考えちゃって…それを言われるのが怖くて見ないフリしてた、ってのが近いかも。一也が離れていくのがヤだったのよね。」
お酒を飲みながら聞いていた私の言葉に大きな溜息が返ってくると同時、手にしていたジョッキをテーブルに置いた音に視線を倉持に向けると呆れ顔でこちらを見ていた。
「お前、バカだろ。アイツが何考えてるか知らねぇけど、浮気したの問い詰められて別れるって言うような最低な奴なら別れて新しい奴探せよ。」
「それが簡単に出来たらこんなに悩んでない。なんでだろうね……好きって気持ちも、一緒に居たいって思うのも一也だけ。ずっと変わらないの。」
「それならアイツと向き合って話し合わねぇと、ずっと一緒なんて無理だろ。」
残ってるおつまみに箸を伸ばし食事が再開されればメニューを開き追加のお酒を選んだ。
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蓮月(プロフ) - 欅夏希さん» ありがとうございます!早めに完結出来るよう更新していきますので、最後まで楽しんでくださいね! (2020年3月29日 2時) (レス) id: ac253ad62c (このIDを非表示/違反報告)
欅夏希 - これからの展開が楽しみです!楽しみに待っています! (2020年3月26日 23時) (レス) id: 94cd216a66 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蓮月 | 作成日時:2019年12月30日 2時