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私は御幸との距離を取って携帯を取り出した。


「また逃げるつもりなら今度は離さねぇよ。」

「えっ?」


歩みを止め携帯を開き調べ物をしていた私の頭上から声がして驚いて顔を上げると先を歩いていた御幸が戻ってきていた。


「大丈夫、逃げないよ。話し合いをする場所探してるの。外でするわけにはいかないからね。」

「それなら俺の車か家でいいだろ。」

「……撮られる可能性が高いからどっちも嫌。」

「そんなの気にしてたら話しなんて出来ないだろ。手っ取り早く俺の家に行こう。」


そう言って歩き出した御幸について行かず調べついた場所をLINEで送信する。


「……一也が他の女を抱いた車に乗りたくないし、家にも行きたくないって言ったら分かってくれる?」


ずっと言いたくて言えなかった言葉。

初めて女の子と関係を持ってるって知っちゃったあの日から何かと理由を付けて車に乗るのは避けてた。

会う時はお互いの車を出してたし乗る機会を避けるのは容易かった。


「!?なんだよ、それ。…今までそんな事言わなかっただろ。」


私からそんな言葉を言われると想像もしていなかったのか歩みを止め振り返った御幸は驚きと困惑の入り交じった表情をしていた。

初めて私がぶつけた嫉妬心に困惑している御幸をみて今まで自分がどれだけ本音で話しが出来ていなかったのか思い知らされた。


「言わなかったんじゃなくて、言えなかったの。1度でも嫉妬をぶつけちゃったら束縛するようになるかもしれない、もしそれで煩わしいとか嫌われたりしたらって考えたら……ね。」


別れたと思っていても今更伝えた本音にどんな言葉が返ってくるのか怖い。

ウィルの言う通り御幸への気持ちがなくなったわけじゃない。

これで嫌われたらって思うと自然と身体に力が入ってしまう。


「そんなの……言ってくれないと分からないだろ。」

「うん、そうだよね。……ごめん。」


強く責められるかと構えていたがそんな事はなく思ってたよりも優しい声音に強張ってた身体から力が抜けた。


.

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蓮月(プロフ) - 欅夏希さん» ありがとうございます!早めに完結出来るよう更新していきますので、最後まで楽しんでくださいね! (2020年3月29日 2時) (レス) id: ac253ad62c (このIDを非表示/違反報告)
欅夏希 - これからの展開が楽しみです!楽しみに待っています! (2020年3月26日 23時) (レス) id: 94cd216a66 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蓮月 | 作成日時:2019年12月30日 2時

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