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「今は佐久間さまの話をしている場合じゃないみたい」
「「ん？」」
三人の視線を一身に浴びながら、私は私で何かの気配に体がビリビリと痺れてる。
こんな感覚味わったことがない。
「誰かいる」
「え！？」
私が林に向かってそう言えば、林に背を向けていた三人は一斉にそっちを振り返ると目を凝らす。
ザワつく草木の間からギラつく光が見えて、みんなそれぞれに気を引き締めた。
「鬼か？」
「多分ね」
チラッと見た先に康二さんの持っていた小刀が二本落ちているけど、目を逸らしたら襲われる＿＿＿そう皆感じて動けずにいた。
四人の中で武器を使えるのは康二さんだけ。
一応私も村の剣道道場で習っていたけど生憎刀というものを持ったことがない。
『 だったらどうやって鬼退治するつもりだったの？』
『 ……色仕掛け？』
『 はあ、』
このタイミングで過去、亮平さんに溜息吐かれたって思い出した。
"桃姫だからこそ鬼退治はできるんだよ"
佐久間さま、あれはいったいどう言う意味だったの？
何も持たない私にどうやって鬼を退治しろと。
「女だ、女だぞ、女が居るぞ」
「ほんとだ。あれはどうだ？ でかいが若い…美味そう…」
気味の悪い声にゾワッと悪寒が走り、益々震えが止まらない。
側にいたらうるを引き寄せる。
「狙われてる。離れちゃ駄目だよ」
「え？」
「声聞こえたでしょ？」
「ううん、何も」
ん？ あんなに大きな声だったのに。
「皆気ぃつけやっ！来んでっ！」
林の中から現れたのは鬼三体。
見事に大中小の体躯で、だけど佐久間さま同様に顔は良い。もう一度言うけど顔は良い！！
だけど私やらうるを見て涎を垂らしたり、舌なめずりする姿は頂けない。
イケメンならイケメンらしい振る舞いをどうかお願いします。
「すんすん！ なんだこの香りは？ 桃か？」
「私っ！？」
「アホか！自分でバラすな！」
なぬ！ 亮平さんに突っ込まれた。
しかも何処ぞの旅芸人さんみたいに。
「女か、女の匂いか。甘いのぉ、美味そう美味そう」
「兄ちゃん、あれ俺が食べていい？」
「お前にはまだ女は早いよ。あっちの頭が悪そうなやつならいいんじゃない」
「誰が頭悪そうやねん！」
あ、康二さん認めるんだね。
そして誰も味方が庇わないので拗ねてしまった。あー面倒臭い。
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ゆきんこ(プロフ) - 佐久間推しさん» コメントありがとうございます！一気に読んでもらえて光栄です。続きもそろそろ終盤ですのでどうぞ楽しんでください(^^) (2020年11月22日 23時) (
レス) id: 0a7632b1c0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - 佐久間推しさん» コメントありがとうございます！一気に読んでもらえて光栄です。続きもそろそろ終盤ですのでどうぞ楽しんでください(^^) (2020年11月22日 23時) (レス) id: 0a7632b1c0 (このIDを非表示/違反報告)
佐久間推し - お話が面白くて一気に読み進めてしまいました〜！！続きも楽しみです！ (2020年11月21日 8時) (レス) id: b5372a6ba4 (このIDを非表示/違反報告)
☆ゆきんこ☆(プロフ) - しーさん» ありがとうございます！！お話書かれてるんですね！？よし見に行かねば！！ いえいえ彼への愛があれば素晴らしい作品のはずです！一緒に楽しんで書きましょうね(^^) (2020年11月4日 9時) (レス) id: d7a99168d6 (このIDを非表示/違反報告)
☆ゆきんこ☆(プロフ) - しーさん» 鬼佐久間さんに是非惚れてください（笑）食べられて良いなんて言っちゃったら、今夜辺りに来ますよ？（笑）まだドキドキシーンがあると思いますが楽しんでほしいです！ありがとうございました！ (2020年11月4日 9時) (レス) id: d7a99168d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2020年10月24日 1時
