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『Aちゃんよかったね!!!』





隣で中田さんの奥さんが私の肩を叩きながら喜んでくれてる。
でも私はもう何がなんだかわからなくて放心状態。

遥輝のオールスター出場が決まって、内緒で会いに行こうって誘ってもらって名古屋までやってきた。そこにいる姿が見れるだけでいいと思ってたのに、こんなかっこいい姿が見れるなんて、





「「「おつかれっした〜〜〜」」」





試合も無事パリーグが勝って、ここは試合後のベンチ裏。中田さんに遥輝呼んでくるから待っときって言われて、誰も使ってない部屋で遥輝を待っている。




『(ドキドキしてきた、)』





何て言おうかな、驚いてくれるかな、そんなことを考えていると、ドアをノックする音がして遠慮がちに開かれたドアから大好きな人が顔を覗かせた。





「失礼しm、は?え?A?」
『ふふ、』
「え?なんでおるん?え?」




予想以上に驚く遥輝を見てたら、さっきまでのドキドキなんてどっかいっちゃって、愛おしい気持ちがこみ上げてくる。




『来ちゃった、』




まじか、なんて言いながらドアを閉めて近づいてくる遥輝に思いっきり抱きついた。驚きながらもしっかり抱きとめてくれる遥輝。




「ちょ、まだシャワーしてへんで。」
『遥輝、』
「ん〜?」
『遥輝遥輝遥輝遥輝遥輝っ!』
「なんやねんそれ〜。笑」



『遥輝の隣にいれて私本当に幸せ。』




遥輝の胸に顔をうずめてそう言えば、頭上から深いため息がふってきた。




「見に来てくれてありがとう。」





遥輝の顔がゆっくり近づいて、私も目をつぶろうとした瞬間、外から遥輝を探す声。





「くそ、ええとこやったのに。ごめん、ちょっと行ってくるわ、」
『あ、まって!』




私の頭をポンとして出て行こうとした遥輝の腕を掴んで、ほっぺにキス。




「ちょ、!」
『ふふ、またあとでね!』




そう言った私の後頭部を掴んで、今度は遥輝からの少し強引なキス。




『〜〜〜っ!』




形勢逆転に満足そうな顔をして、今度こそ遥輝は部屋を出て行った。





(「大将まじでグッジョブ。」)
(「だろ?なんか奢れよ。」)
(「スタバ…?」)
(「お前しばくぞ?」)




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作者名:oniononion | 作成日時:2017年6月16日 22時

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