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「亀井さん、あれどう思います?」
「え?ああ、あの二人?微笑ましいんちゃう?笑」



今俺らの目線の先にいるのは、石川慎吾とトレーナーの苗字ちゃん。
たぶんというか絶対、苗字ちゃんは慎吾のこと好きやと思う。顔に書いてあるし。笑




「まあでも苗字ちゃん綺麗になったよなあ。」
「たしかにそうっすね〜。」
「青春やな〜。」
「発言がおっさんっすよ。」




え?まじで!?とか言ってる亀井さんは置いといて、またあの二人を観察する。



「それでね、なんかこうやったときに肩がちょっと痛いんすよね。あ、脱いだほうがわかりやすいっすよね、」
『え、いや、そ、そうですね!』
「???」




ぷっ、顔真っ赤やん。笑
仕事しろよ、仕事。笑

仕事中はほぼスッピン、髪も一つにまとめて、服装はポロシャツにジャージ。いつも汗まみれで頑張る苗字ちゃんへの信頼は高い。
どんな選手が目の前で着替えてても顔色ひとつ変えへんかったのに、最近では薄く化粧もして、髪もちょっとアレンジしてるし、慎吾の前では面白いくらい可愛い反応を見せる。




「うわ、めっちゃ楽や!さすがAさん!あざっす!!!」
『う、うん。でも無理すると怪我につながるから気をつけてね?』
「了解っす。」




「苗字ちゃん、」
『あ、なんだ勇人さんか…。』
「なんやってなんやねん。笑」



慎吾が離れたタイミングで苗字ちゃんに後ろから声をかける。この反応の違い。笑




「お前さ〜、わかりやすすぎやで?」
『??なにがですか?』

「慎吾のこと好きやろ。」




耳元でそう言えば、一気に耳まで真っ赤になった。口パクパクしてるし。おもろい。笑




「ほんまはあかんけど、応援したるから。」
『な、!まだ何も言ってないじゃないですか!』

「安心しろって、本人以外みんな気づいてる。笑」



もう爆発するんじゃないかってくらい顔を真っ赤にして目を見開く苗字ちゃん。あかんこの顔写メ撮りたい。笑



でもたぶんここが引っ付くのも時間の問題やろな。だって俺がこうやって苗字ちゃんに近づくたびに、慎吾もめっちゃこっち見てるから。


不器用でもどかしい二人を、あともう少し見守っててあげるとするか。




「まあ頑張って。笑」





(あ!また勇人さんとしゃべってる!しかも顔真っ赤やん…。あ!今度は頭なでた!!!)
(「…お前なに見てんの?」)
(「か、かめいさん!別にAさんなんて見t………あ。」)
(「あほやん。笑」)


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作者名:oniononion | 作成日時:2017年6月16日 22時

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