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story.44 ページ48

Aside









エンマ君、そんなに苦しまないでよ



じゃないと私も苦しくなる




私も彼を抱きしめる力を強くする







そんな私の心中を察したかのように、エンマ君は私の体に顔を埋めたままこう言った






エンマ「大丈夫だ。Aは何も気にしなくていい。


少し…、仕事で疲れただけだ。」






大丈夫だなんて…




優しい嘘なんてつかないでよ




壊れそうなのはエンマ君の方なのに




私の心配をするなんて…




本当にこのままでは彼が壊れてしまう




のに、何も出来ない自分に悔しさが募るばかりだ






そんなエンマ君が見ていられなくて、思わず目を逸らしたくなる




気を紛らわそうとして目の前の彼ではなく、ふと少し遠くに目線を変えると



ほんの数百先に黒いうごめくものが目に入った



私は目を見開いてもう一度それを確認する




確かに何かがいる




私は反射的にエンマ君を離れて彼を後ろに庇う





エンマ「おい、どうした。」





とエンマ君も私の見てる方に目線を向けると





彼は何も言わず、今度は逆に私を後ろに庇った








ちょっと…と私が言う前に、

エンマ君は下がってろと私の行く手を阻む





彼は歯ぎしりをして黒い物体を憎むような目で睨む






エンマ「ちッ…、もう来たか。予定より早いな。」





私はエンマ君の言葉に意味が分からず首を傾げる





彼は黒い物体の方に手をかざすと


やがて炎の柱のようなものがそれを包み込み一瞬にして跡形もなく消えた




すごい…




炎を自在に操って離れた場所からあんな正確に燃やせるなんて…



しかも周りのお花は燃えていない





そんな配慮ができる余裕があったなんて…



でも優しいんだね



知ってたけど、やっぱり只者じゃないわ






エンマ「様子を見てくる。Aも来い。離れるのは危険だからな。

いいか?俺の後ろにいろよ。」



A「うん。」




彼に差し出された手の上に私は自分手を重ねて歩き出す



さっきのエンマ君が嘘みたいに、彼は冷静で、落ち着いている



すごいな



またも彼を尊敬してしまう




そして黒い物体が燃えたところまで来ると、まだ煙がたっていた





エンマ「大丈夫そうだな。」




エンマ君は安心したようにふぅと息をはいた

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桜柚季(プロフ) - killerハリケーンさん» 全然そんなことないですよ!そうだったんですね。 (2019年7月31日 14時) (レス) id: ae92252d70 (このIDを非表示/違反報告)
killerハリケーン(プロフ) - 桜柚季さん» 返事が遅くなりました。シャドウサイドのDVD欲しくて探しているんだけど、全然見つからなくて(--;) (2019年7月28日 18時) (レス) id: 07ace89041 (このIDを非表示/違反報告)
桜柚季 - killerハリケーンさん» 賛成です!そうしましょう! (2019年7月28日 12時) (レス) id: ae92252d70 (このIDを非表示/違反報告)
killerハリケーン(プロフ) - あ!ここではなくボードに書きませんか?私のプロフのところに押してもらって、ボードって書いてあるのでそこで話し合いませんか? (2019年7月28日 10時) (レス) id: 07ace89041 (このIDを非表示/違反報告)
killerハリケーン(プロフ) - 桜柚季さん» ですよね。 (2019年7月28日 10時) (レス) id: 07ace89041 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桜柚季 | 作成日時:2019年4月9日 22時

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