story.35 ページ39
エンマside
「もう大丈夫よ、帰ってくれない？」
か…
嘘つくなよ
全然、大丈夫って顔してねえよ
何十年も隣で見ていたんだ
お前の心の内くらい分かる
記憶が戻らないことの不安
失った記憶が完全に思い出す可能性は極めて低い
だから、誰かに寄り添ってもらいたい
そんなところだろ
いつもお前は自分の本心に蓋をしようとする
もっと俺を頼っていいんだぞ？A
頼るということを知れ
なんでも一人で解決しようとするな
俺は俯いたAに近づくと、彼女の細い首に手を回した
A「何…するの？」
彼女は驚いて俺を見る
エンマ「いいから、じっとしてろ。何もしない。」
シャランｯと音を立てて、それをAの首元につけ終わる
A「これは…？」
彼女は首に下げてそれを手に取ると、不思議そうに見つめる
エンマ「お守りだ。」
「王」のロゴの黒いネックレス
元々俺の物だが、Aと初めて出会ったあの日に
彼女に預けた
彼女がそれを持つのは二度目になる
Aは事故で記憶を失うまではこのネックレスをいつも肌身離さず身につけていた
だが、彼女が記憶を失ってから俺と再会した日
そのネックレスを俺は一時、回収した
ネックレスには少しだけ俺の妖力が込められている
Aに何かあった時にすぐ彼女を守るためだ
誰の妖力が入ってるかも分からないネックレスを持っていたら気味が悪いだろ
しかしながら、ネックレスがどういう訳か
その力が事故の時といい機能しなかった
調べると込められた妖力が弱まっていたのだ
何十年も放置して、妖力を込め直さなかったのが原因だろう
だから、再び今度は少し強い妖力を込めて彼女にネックレスを預けた
次こそは俺がすぐ駆けつけられない時にAを守れるように
彼女がどこにいるかすぐ分かるように
そんな願いを秘めて彼女にそれを渡した
A「でも、これ大切な物なんじゃ…？」
彼女は躊躇いの表情を見せながら俺にそう聞く
俺はフｯと笑ってこう言った
エンマ「大切な奴を守るために大切な物を預けるって素敵じゃないか？」
A「え…、それってどういう…」
Aがそう最後まで言い終わる前に、
俺は彼女の頭に優しく優しく手を置いて続ける
エンマ「じゃあな、A。良い夢を。」
そう言い残して俺は彼女の元から姿を消した
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桜柚季(プロフ) - killerハリケーンさん» 全然そんなことないですよ！そうだったんですね。 (2019年7月31日 14時) (
レス) id: ae92252d70 (このIDを非表示/違反報告)
killerハリケーン(プロフ) - 桜柚季さん» 返事が遅くなりました。シャドウサイドのDVD欲しくて探しているんだけど、全然見つからなくて(--;) (2019年7月28日 18時) (レス) id: 07ace89041 (このIDを非表示/違反報告)
桜柚季 - killerハリケーンさん» 賛成です！そうしましょう！ (2019年7月28日 12時) (レス) id: ae92252d70 (このIDを非表示/違反報告)
killerハリケーン(プロフ) - あ！ここではなくボードに書きませんか？私のプロフのところに押してもらって、ボードって書いてあるのでそこで話し合いませんか？ (2019年7月28日 10時) (レス) id: 07ace89041 (このIDを非表示/違反報告)
killerハリケーン(プロフ) - 桜柚季さん» ですよね。 (2019年7月28日 10時) (レス) id: 07ace89041 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜柚季 | 作成日時：2019年4月9日 22時
