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彼の、心臓の音がする。
あったかい。
『Aちゃん、辛かったね…。』
そう言いながら、頭を撫でてくれる。
辛かった…？
うん…辛かった。
悲しかった。
ショックだった。
付き合って、同棲もして、
結婚するんだ、って、思ってたのに…。
———————————————————
気がついたら、ソファに横になっていた。
わたし…寝ちゃってた…？
ここ…どこだっけ…
あ…そっか…
昨日…あの人に別れようって言われて…
男の子…グクくんが声かけてくれたんだ…
ぼーっとした意識の中、
お腹に温かい感触があって。
グクくんはわたしを抱きしめて寝ていた。
服…は着ているからなにもしなかったのか。
少し安心した。
寝息を立てているグクくんの頬を撫でる。
綺麗な顔…
かわいいな…
『なんかついてる？』
「え！あっ…ごめ…
『見すぎ(笑)』
「あ…いや…起きてたの？」
『Aちゃんがほっぺた触るから(笑)
あー…寝ちゃったね。…1時か。
シャワー浴びる？』
「え、いや、グクくんの後でいいよ。」
『そう？じゃあ俺パパッと浴びてくんね。』
スッと立ち上がり、リビングを出て行った。
シン、と静まり返った部屋に、
カチカチと時計の針が動く音が響く。
飲みかけのぬるくなったチューハイを飲み干し、
置いてあったペットボトルの水を開けて飲んだ。
はぁ、…これから、どうしよう。
とりあえずホテル探して、
荷物取りに行かないと…。
ホテルを探そうとスマホを開いてみると、
"どこにいる？もう一度話したい。"
ラインと、たくさんの不在着信。
彼からだった。
話したい？なにを？
もう終わったのに。
『おまたせー。入っていいよー。』
振り向くと、タオルでガシガシ頭を拭く
上半身裸のグクくんがいた。
めちゃいい身体…。
いや！見惚れてる場合じゃない！
「ちょ…！ちょっと！服！」
『んあ？あぁ、ごめんごめん！
いつもこうだから…』
「もう…」
『え、なに見惚れた？(笑)』
「ばっ…！もう！大人をからかわないの！
お風呂入る！案内して！」
『はいはい(笑)』
シャンプーやボディソープなど
色々説明してくれたが、その間もずっと半裸状態。
見たくなくても目に入ってしまう、
右腕のタトゥー。
ひとつひとつに意味があるんだろうか。
とりあえずシャワーを浴びよう。
水に全部流して嫌なこと忘れたい。
『俺のだけど、よかったら使って』
そう言って、ロンTとスウェットを貸してくれた。
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oniku(プロフ) - かのんさん» かのんさん、はじめまして！コメントありがとうございます(o^^o)癒されると言って頂けて嬉しいです(*´-`)まだまだ続く予定なのでよければお付き合いくださいねー★ (2021年8月31日 6時) (
レス) id: 84890a7b9a (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - お話読んでて、二人の日常が可愛くて楽しそうでとても癒されます。 (2021年8月30日 23時) (レス) id: 81bb9ddb3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おにく
| 作成日時：2021年8月26日 19時
