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車に乗り込んで発進しても、話はまだ続いた。
「来るもの拒まず、去るもの追わず、か。」
『なにそれ？』
「あーことわざだよ。
相手から告白されても断らなくて、
相手が離れていっても追いかけない、
みたいな感じかな？
まぁグクくんがモテることはよくわかりました〜」
『いやだからそんなモテないって！
ちゃんと好きで付き合ってたよ？
でも…俺、そこまで心開けないんだよ。
自分から好きになってないからか、
どうしても相手を疑ってしまってさ。
実はｊだって知ってんじゃないか、とかさ。』
「人間不信？」
『いや、そこまでではないけど…まぁそうかもな。
気を許した人には全然自分をさらけ出すし、
家にも招くよ。
でも、ちょっとでも嫌なところがあったら、
全部シャットアウトして離れるんだ。
ちなみに今まで付き合ってきた人とか、
いい感じになった子はみんな家に入れてないよ。』
「なんで？彼女だったら家に呼ぶでしょ？」
『ん〜…説明しにくいけどなぁ…
自分のテリトリーを汚されたくないみたいな？
こう、いろいろ言われるのが嫌なんだよね。
仕事部屋見せて？なんで1人暮らしなの？とか
詮索されるのが嫌。
そう思ったらたいして好きじゃなかったのかも。』
「そっかぁ。
まぁ自分が好きなら、好きな人の言うことだって
信じれるし、受け入れることができるんだろうね。
グクくんはグクくんでいろいろ悩んでんだね…。
ごめん、軽々しくムカつくなんて言って。」
『いやいや、謝らないでよ。
自分で自分のこと振り返ることなんてなかったから
いい機会だったかも。』
「だったら…」
『ん？なに？』
「いや、なんでもない！
帰ったらコーヒー飲もうかな。
グクくんも飲む？」
『あ、うん。飲む。』
"だったら、わたしには心開いてくれてるの？"
"なんでわたしを家に置いてくれてるの？"
その言葉が、出そうで出なかった。
それを言ってしまえば何かが崩れる気がした。
彼から出てくる答えは、なんとなくわかるから。
それでも、先に進みたいとは思わない。
彼がわたしに向ける好意が確信に変わったとしても、
今のわたしには受け止めきれない。
もう、裏切られて、傷つきたくない。
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oniku(プロフ) - かのんさん» かのんさん、はじめまして！コメントありがとうございます(o^^o)癒されると言って頂けて嬉しいです(*´-`)まだまだ続く予定なのでよければお付き合いくださいねー★ (2021年8月31日 6時) (
レス) id: 84890a7b9a (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - お話読んでて、二人の日常が可愛くて楽しそうでとても癒されます。 (2021年8月30日 23時) (レス) id: 81bb9ddb3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おにく
| 作成日時：2021年8月26日 19時
