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「もっ、もー！
ほんと、グクくんはからかうの上手いねー！
そんな褒めてもなにもないよー？！
じゃ、洗面所借りるねー！」
そそくさと逃げるように洗面所へ向かう。
『ほんとなのに…』
と呟くグクくんの言葉に
聞こえないフリをして。
メイク、といっても
必要最低限のものしかポーチに入ってなくて、
満足のいくメイクが出来なかった。
グクくんは
『よくわかんないけどどっちもかわいいよ』
なんて言ってはくれたけど。
グクくんの書いた買い物リストに、
"化粧品"
と書き足しておいた。
服は…
昨日履いていたジーンズは
消臭スプレーをしていたから
それを履いた。
上を着替える前に、
洗面所のドア越しにグクくんが、
『ねぇ、上だけでも貸してあげようか？』
「いいの？」
『うん、いいよ。
これ、俺には少しキツいんだけど…
Aちゃんはどうかな…？』
扉を開けて、受け取った。
手渡された白いTシャツは少し大きかったけど、
裾を履いていたジーンズにねじ込んだら
ちょうどよかった。
リビングに戻ると、グクくんも着替えていた。
上下真っ黒で、深く帽子を被ってた。
まるでどこかの芸能人みたい。
『もう出れる？』
「うん。」
『じゃ、行こっか。』
地下の駐車場に停めてあった
グクくんの車に乗り込む。
車に詳しくないわたしでもわかった、高級車。
あんまりはしゃぐと嫌味に聞こえるかな…と思って
「大きいね」
って言うと
『いっぱい買っても大丈夫だよ！』
って顔をくしゃっとさせて笑ってた。
車内には洋楽が流れてる。
グクくんの趣味なんだろうか。
たまにわたしも知ってる曲や、
CMで流れてる曲が流れたから
「いい曲だよね」って言ったりして。
音楽の好みが合うなって思った。
初めて出会った人と2人きりって、
何話していいかわからなくなると思うんだけど、
グクくんとはそうじゃなくて。
会話が続くっていうか、
一瞬ある、沈黙の時間も気まずくなかった。
昨日出会ったばかりなのに、
まるで今までずっと一緒にいたかのような
落ち着く雰囲気だった。
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oniku(プロフ) - かのんさん» かのんさん、はじめまして！コメントありがとうございます(o^^o)癒されると言って頂けて嬉しいです(*´-`)まだまだ続く予定なのでよければお付き合いくださいねー★ (2021年8月31日 6時) (
レス) id: 84890a7b9a (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - お話読んでて、二人の日常が可愛くて楽しそうでとても癒されます。 (2021年8月30日 23時) (レス) id: 81bb9ddb3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おにく
| 作成日時：2021年8月26日 19時
