305号室のユンギくん。3

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あれから3ヶ月経った。
わたし達は相変わらず、
お互いの家を行き来して生活している。


付き合ってから変わったことといえば…




『お疲れ。』

「あ！ユンギ！！
　今日も迎えにきてくれてありがと！」

『ん。今日は？このまま帰っていいの？』

「うん、昨日作ったのがあるし、
　冷凍庫にもいろいろあるからこのまま帰ろ！」

『え……』

「え？なに？」

『いや、その
「まさか、食べたとか言わないよね？
　昨日作った時に夜ご飯だから食べないでねって
　わたし言ったもんねぇ？」

『は？そんなこと言った？』

「言った？じゃないでしょ！
　"あぁ、わかった"って言ってたじゃん！
　また話聞いてなかったの？！」

『…覚えてねぇ』

「もー！またなの？！前も
『あーあー悪かった！
　スーパー寄って帰るぞ、アイス買おう？な？』




『ほら、』
と、手を繋いでくれて歩き出す。
滅多に外じゃ手繋いでくれないくせに。
それに、甘いもので釣れば
ご機嫌になると思ってるんでしょ？
まぁ実際そうなんだけど。




毎日、ユンギは必ず駅まで
迎えにきてくれるようになった。
最初は申し訳なくて断ったのに
『散歩ついでだから』
と、何時に帰るの？ってマメに連絡をくれて
毎日迎えに来てくれる。

そして、いつからかわたしは
"ユンギくん"から"ユンギ"と呼ぶようになった。
ユンギもわたしのことを
"ヌナ"よりも、"A"って呼ぶ回数が増えた。
でも恥ずかしいのかあんまり呼んでくれないし
まだまだヌナ呼びが多いけど。
それに、口喧嘩も増えた。
些細なことで怒っちゃうわたしだけど、
その度に必ずユンギは謝ってくれる。
わたしに落ち度があっても、
前みたいにすぐ怒って突っかかったりせずに
話で解決しようとしてくれる。






『どれにすんの？』

「んー…これ！チョコチップの！」

『んじゃ俺も、』




同じアイスを2つ、カゴに入れた。


甘いものが苦手だったはずなのに
わたしと過ごすうちに好きになってきたみたいで、
わたしが食べてるとちょくちょく
『ひと口くれ』と、ねだられる。

時々、わたしがプリンやケーキを作って
冷蔵庫に入れてると1、2個なくなってる。
「ユンギ食べた？」
って聞くと
『知らねー』
なんて言ってたけど、
この前わたしがお風呂上がったら
キッチンの隅で食べてるの見ちゃったんだよね。
わたしが見てないと思って無言で
こっそり食べてるのかと思ってたら
『うまっ…』って言葉が聞こえたけど、
聞こえないフリした。




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