305号室のユンギくん。3

36 -YG side- ページ36

—YG side





『ヌナが……Aが好きだ。』




ヌナは、唖然として俺を見た。
同時に、俯いた。




YG
『ごめんな、困るよな。
　でも、これだけは言っときたかった。
　Aが好きだよ。
　アイツと付き合ってんのわかってるけど…
　顔見たら言いたくなった。ごめんな。』


「わたし……

YG
『別に答え欲しいとかないから。
　前みたいにさ、普通にしよう。
　さすがに2人でメシ食うとかできねぇけど
　普通に話すくらいはいいだろ。』


「ユンギくん、あのね…

YG
『今日は嬉しかった。まじで。
　まさかまたヌナのポテトサラダが食えるなんて
　思ってなかったからさ、』


「ユンギくん！聞いて

『さっきは言えなかったけどさ、
　ヌナのメシ食えるアイツは幸せだよな、

「ユンギ！！」

YG
『…っ！』





ヌナが何か言いたがっているのはわかっていた。
それでも、次から次へと言葉が溢れた。


"ごめんね"
"ありがとう"
"ユンギくんも幸せになって"


何を言われるのかビクビクして、
話が止まらなかった。
まさか、呼び捨てされるとは思ってなかったけど。






「ごめん、…呼び捨てして……
　話、聞いて…？」

YG
『…無理。』


「もう……そういうのが無理なんだけど。」

YG
『あー…わりぃ、
　だよな。俺の悪い癖だな。』


「ほんとだよ……
　ちゃんと聞いて？悪い話じゃないから。」

YG
『なんだよ、悪い話じゃないって。
　俺にとっちゃヌナからの話はぜんぶ

「別れたの。」

YG
『…はぁ？』


「だから、もう付き合ってないの。」

YG
『いや、……え、いつ？』


「別れた日？今日だよ。てかさっき。」

YG
『はぁ！？なんでだよ、
　いや、、だってさっきアイツと普通に…』




待て待て待て…
意味わかんねぇ。

さっきまで仲良さそうに話してた2人が…？
なんでだ？
なんで別れたんだ？
別れたのにあんなに普通にしてるか？
まじで意味わかんねぇ…






.

37→←35 -YG side-

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す