ばかトレイ先輩が、恋愛初心者の私に容赦してくれない！ (ページ8)

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ピカピカの雑用係ページ8

『っだ〜〜〜〜！！！NRC広〜〜〜〜！！！終わんねぇ〜〜〜！！！』

後に後悔することになる……とか言ったやつ誰だよ。後に所じゃないんだが？？

たわし片手にうなだれる私はそう、今日からピカピカの雑用係。

あの時校長室で雑用係を任命されるついでに、ユウのいるオンボロ寮に一緒に生活する事、男子生徒には出来るだけ会わないように生活する事などのルールを決めた。

そしてそのまたついでに、｢それではAさん、明日からお仕事頑張ってくださいね｣との事だ。

私はしばらく考えた。

今明日からっていった…？案内もろくにせず？知らん人ばっかの学校を？明日から？掃除？？

ちょっとよく分からないがとりあえず適当に返事を済ませてしまった馬鹿な私は、その明日になってこれが現実だというやばさに気づいた。

そして今に至る。

ピカピカの雑用係一日目の仕事は倉庫掃除。

朝イチから仮面おじさんに何かの教科の準備室に連れてこられ、もうお昼の12時だ。

普通に無理。

NRC広すぎてふつうに1回迷子になったし。

男子校だからか外国(？)だからか1個1個のパーツがでけえし。

棚なんて脚立を使っても上まで届かない。

お腹も空いたし一休みしつつ部屋を見渡す。

重くてしんどいであろう本運びを後回しにしたせいか、変に窓だけピカピカの部屋になっていた。

これ終わんのかな……

思いっきりため息をついた。吸い込んだ空気がホコリっぽくて本日何度目かのくしゃみが出る。

｢やっほー、がんばってる？？｣

突然耳をついた聞き覚えのある声に顔を向けると、少し開いた扉の隙間からユウが顔を覗かせていた。

『…なんで、』

｢いやなんか、クロウリー先生が手伝ってやれって。｣

突然の救世主に感動で泣きそうになる。

なんで泣きそうなのと笑いながらのそのそと部屋に入ってくるユウは手に何か持っていた。

｢あとさ、昼ごはんも差し入れ。｣

手に持っていたのはパンだった。パンを持った手をヒラヒラとさせ、何か企んでいる様子でニヤリと笑う。

｢俺らと食べようよ｣

…俺ら？？と思ったのも束の間。開きっぱなしの扉から赤頭と青頭の二人組がおずおずと顔を覗かせた。