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手の込んだ物は作れないとか言いながら何だかんだ結構作ってくれた高嶋くん。
カプレーゼに、普通にソーセージ炒めただけのやつもあれば余ってた餃子の皮で何ちゃってピザなんてものまで作ってくれちゃって。あとは余った野菜をスティック状に切ってディップするだとか、何よめっちゃ手際いいじゃん。しかもオシャレときた。

「結構出来たねー。どれも美味そう」

『まだもう少し作りますか?』

「や、十分十分。それにそろそろ…あ、ほら来た来た」

タイミングが良いと言うか何というか、まだ作ろうとしてくれる高嶋くんを止めようとしたらインターホンが鳴って。
一応誰か確認してから扉を開けてやればゾロゾロと入ってくるメンバー達。お前等全員両手に袋ってどんだけ買ったんだよ。
何回か俺ん家で飲んだ事もあるから既に家の勝手を分かってるメンバー達は俺が促す前にリビングへと歩いて行くんだけど…俺家主だよね?リーダーだよね?

「いぇえーーい!!高嶋くんお疲れーーい!!」

「岩田ぁ!!うるっさいよ!ここマンションなんだから!」

「あっすいません!」

『皆さんお疲れ様です』

もうね、テンションが上がってるのは分かる。気持ちは分からないでもないけど、岩ちゃん。
ライブの時みたいにはしゃぐ岩ちゃんを抑えつけながら苦笑いを浮かべる高嶋くんに釣られて俺も苦笑い。
本当、もう酔ってんの?酔ってねぇよな?
一応全員見渡して見てみたけど酔ってる様子は当然無くて、でも皆んな一様に笑ってたりニヤケてたり。ずっと飲もうって誘ってた高嶋くんとやっと一緒に飲めるって事で機嫌が良いのは言わずもがな。

取り敢えず全員が両手で持ってる袋を床に置かして、酒類は一旦冷蔵庫に避難させとく。俺が先に出してたやつがあるし、温くなったら美味くねぇからって事で直己と一緒に冷蔵庫に運んでたらそこでもまた高嶋くんは運ぶのを手伝ってくれる。
出来た男だよお前は本当に。ワインだけでいやらしいって言う男とは信じられない。お前のが知らない内に女の子タラし込んでそうだよ、とは口が裂けても言いませんけど、折角懐いてくれてる可愛い後輩に嫌われたくないからね、俺。

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作者名:おにぎり | 作成日時:2019年9月25日 23時

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