勘違いもほどほどに-参-【鬼滅の刃】

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再び上空に戻った導に案内されること四半刻ほど。
長い塀を辿った先に見えた門の外では、煉獄さんと同じ髪色をした少年が箒で枯葉を掃いている所だった。

少年は、ふと、とした感じでこちらを見る。
大きな瞳と目が合って慌てて頭を下げると、少年は少しだけキョトンとしたあと、何かを思いついたように箒を手放した。


そして何も言わずに屋敷へ戻っていく。




『……え、ええ？』




ぽつん、と残された私の頭上に導がやって来た。「無視サレタナ」と言われたけれど『そんな事ないでしょ』と即座に否定したところで、少年は門の外へ戻ってくる。




「あのっ！もしかして、栗花落Aさんですか……？」


『あ、はい。鬼殺隊の栗花落です。……煉獄さんは、』


「あ、兄は中に。どうぞ、ご案内します」



少しぎこちない感じで私の前を歩いていく少年、多分煉獄さんの弟さん。かなりそっくりな容姿で居らっしゃる。

でも煉獄さんと違って静かで、雰囲気も大人しい。


……少し深入りしたことを言えば、鬼殺隊にはあまり向かない雰囲気もする。




『(……酷だ)』




初めて蜜璃さんから煉獄さんを紹介された時、炎柱は煉獄さんの家系が継いでいると教えてもらった事を思い出した。

その事を踏まえて、鬼殺隊に向いていないという悲しい事実は、この少年にとってどれだけの重みを持つのか。


最初から責任も使命も何も無い私が、分かるわけもない。

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