5歳差なんて関係ねぇ!!【ユーリ!!! on ICE】 (ページ10)

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第7話：嘘と本心ページ10

ユーリside

『待って！！』

そう言って掴まれた腕。

正直腹は減っていた。

だけど……コイツが作った飯なんか食うかって、

そう思ってしまった。

いっつも俺の練習の邪魔ばかりする。

ヴィクトルもヤコフも……俺の大事なもん

全部横から奪っていく。

YR｢…離せよ｣

『じゃあ、一緒にご飯食べようよ。

お腹減ってなくてもご飯は毎日三食食べなきゃだめ！』

ぐっとコイツの手に力が入る。

YR｢じゃあお前らだけで食えばいいだろ
俺はそこら辺で買って食うから。余計な気使うな｣

『そんなの栄養偏るでしょ！！
私ちゃんと栄養もカロリーも考えて作ってきたから大丈夫！

それに皆で食べたほうが｢離せっつってんだろっ！！！｣

『っ！！』

思いっきり腕を振ればコイツの手はすぐ離れた。

『……ごめん』

その言葉に俺のイラつきは増していく。

YR｢……ごめんじゃねぇんだよ｣

(……なんでお前が謝んだよ)

YR｢来る度来る度練習の邪魔ばっかしやがって｣

(……いつも褒めてくれて嬉しかった)

YR｢目障りなんだよ｣

(……アンタが見てるから頑張ろうって思えた)

.

本心と全く逆の言葉達が次々と溢れ出ていく。

…………あぁ、なんで俺は素直になれないんだろう。

YR｢お前が来ない日が続いて清々してたのに｣

(お前が来ない日はいつもより練習に身が入らなかった)

.

YR｢……もうここには2度と来るんじゃねぇ｣

『…………でもっ！』

YR｢でもじゃねぇ！

スケートが好きならどっかのスケート場借りて滑ってればいいだろ！！！

とにかくここには…っ！？｣

気づいた時には遅かった。

俺はコイツを傷つけていた。

VC｢Aっ！！｣

ヴィクトルのあんな焦った顔初めてみた。

アイツは両手で顔を抑えてこの休憩所から走って出て行った。

アイツの立っていた所にはポツ、ポツと雫の跡……。