89話!! ページ15
夜鷹(ﾖﾀｶ)side
…怖い、全身が冷えていくのを感じる。
自分が震えているのも分かっている。
森先輩が怪我をした。
私に彼女の代わりが務まるのか？
…どうしよう、泣きそうだ。
視界が潤んできた時に、眺めていた自分の手が誰かの手によって包まれた。
見上げるとそこには彩羽先輩がいた。
｢…大丈夫。いきなりユキ先輩の代わりやれなんて無理な話だよね。
でもね、みんな強いよ。“百花繚乱”だもん。みんな秀でてるの。だからユキ先輩と同じトスじゃなくてもみんな打てるよ。
せっかくのこの機会だもん、ユキ先輩の代わりじゃなくて、莉乃ちゃんにしか出来ないプレーをしよう！
莉乃ちゃんにはそれが出来る実力があるよ！
それでも辛くなったら、苦しくなったら、ボール全部私にちょうだい。
…どんな球でも打つから。｣
そういって“百花繚乱”の横断幕を背にニヤッと笑う彼女は本当にかっこよかった。
あぁ、手が暖かい。
目に溜まっていた涙を拭いて、コートに入る。
そうだ。私には全国一のエースがついているじゃないか。
最強の味方がついているじゃないか。
＿＿＿＿
莉乃ちゃんは私にトスを集めてるように感じる。
いいよ、それで。私が味方を鼓舞してあげる。これが私だ！これが全国一のエースだ！って。
『…また木兎、決めたァァァァ！
ブロックをものともしないスパイクで着々と点を稼いでいます！！』
…いつまでもユキ先輩に甘えてちゃいけないんだ。
ここで勝とうが負けようが彼女は3月にはいなくなってしまうんだ。
…どうしてだろう。調子がいい。ユキ先輩は居ないし、私が頑張るしかないから？
まあいいや、考えるだけ無駄だ。よく見える今、よく動ける今、点を稼いでいくしかない。
『ここで木兎、サーブです！』
少しずつ点を稼いできた今、サーブの番が回ってきた。
深呼吸をする。ユキ先輩を心配する気持ちとは裏腹に、体は酷く落ち着いている。
サーブトスを上げ、ジャンプして、球を打つ。
ボールは誰に触れられる事もなく、相手コートで跳ねた。
『ノータッチエーーーーース！！木兎絶好調です！！』
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月乃派 - 彼女から見た印象をお願いします。 (2022年1月18日 13時) (
レス) @page50 id: 2fabf89436 (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - 採用ありがとうございます！！これで1週間は生きていけます……！！ (2020年7月26日 23時) (レス) id: 3d497f3b24 (このIDを非表示/違反報告)
猫大好き(プロフ) - 先輩から逃げられると思うなよｯｯｯｯ!!赤葦くん……ドンマイ!!(超笑顔) なっぱさんリクエスト採用ありがとうございます!!!! (2020年7月23日 21時) (レス) id: 9c699bdb39 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ - リクエストです！！宮城に行って雪でエンジョイして欲しいです！ (2020年7月22日 7時) (レス) id: 922d9dcc2b (このIDを非表示/違反報告)
猫大好き(プロフ) - 赤葦くんが彩羽ちゃんを抱きしめてて、先輩が二人っきりにしたあとのからかわれてるシーンって書いてもらえますでしょうか…！(/ω･＼)ﾁﾗｯ ｱｯｽﾐﾏｾﾝ ﾘｸｴｽﾄﾃﾞｽ (2020年7月21日 23時) (レス) id: 9c699bdb39 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なっぱ | 作成日時：2020年6月22日 20時
