エースの妹はエースなわけで。

36話!! ページ39

｢…だから、彩羽が全国の頂点を見せてくれて、本当に嬉しかった。｣




｢私だけが見せたものじゃないですよ、皆で｢いいから聞いて。｣…うす｣




｢彩羽が去年の春高の時期苦しんでたの知ってるけど何も声掛けてあげられなかった。…ごめんね。｣




｢そんな、謝ることじゃ…、｣




私が勝手に自滅してただけなのに。ユキ先輩はどこまでも優しい。どこまでも頼もしい。

私にとって一番の主将だ。きっとユキ先輩以上に素敵な先輩は見つからないだろう。




｢…去年の苦しみを吹っ切ってくれてありがとう。彩羽がいなければ1位を取ることはできなかった。私に頂の景色を見せてくれてありがとう。｣




綺麗な笑顔で、にこりと笑う先輩。何言ってるの。




｢どうしてこれが最後みたいな言い方するんですか！！もう1回頂の景色見せてやりますよ！！！私が！私たちが！てっぺんまで連れていきます！！一緒に行きましょう！！！｣




｢…うん、…私、来年も再来年もずっと彩羽とバレーしてたかった｣




｢…留年してください｣




｢やめて｣




デレ期だと思ってたのに違ったわ。

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