第12話 捕らわれた小悪魔人魚 ページ10
嶺亜サイド
嶺亜「う…ん…」
ゆっくりと目を開けると､薄暗い部屋に俺はいた｡
手を動かそうとすると､ジャリ…と音がする｡
嶺亜「えっ…( ; ﾟДﾟ)?」
両手首は鎖で拘束されて､万歳の状態になっていた｡
さらに､下にも違和感を感じて恐る恐る見てみると…｡
嶺亜「な､何で…( ; ﾟДﾟ)?」
人間の足ではなく､ローズピンクの尾びれが同じく鎖で拘束されていた｡
嶺亜「(何で人魚の姿で…あっ､あの時か…!)」
俺は冷静に脳内を整理した｡
地下水道の脱出口まで来て､入ろうとした時､後ろから網で捕まったんだっけ｡
それで､電撃で気絶させられたんだ…｡
で､目を覚ましたら今はここにいる…と｡
嶺亜「(そうだ､真珠貝のブローチ!あれがないと､陸に来た時に人間に変身ができない!どこにあるの…?)」
手元にないということは､誰かに奪われた…!?
それに､短剣も見当たらない｡
戸惑っていると､急にギュイイイイイン!!と､
エレキギターのような音がして少しすると休んで､
目の前に1本のライトが照らされた｡
後ろ姿で､派手な金髪に派手なファッションの男性｡
そして､手にしているエレキギターを床に着けている｡
?「やっと､お目覚めかい?」
嶺亜「(塾長の声に似てる…?)だ､誰だっ( ｀ー´)!?」
思わず､そう聞くとソイツはゆっくりと振り返った｡
嶺亜「っΣ( ﾟДﾟ)!?」
俺はソイツを見て驚愕して､声が出なくなった｡
嶺亜「(じゅ､塾長…!?いや､そっくりさん…!?)」
?「なーに戸惑ってんの?プリンセス・レイア」
嶺亜「はぁっΣ( ﾟДﾟ)!?」
?「そんな顔しないでよ｡チャーミングなお顔が台無しだよ?」
ニヤニヤしながら､身動きができない俺に近づいてくる｡
嶺亜「(来るな､来るな…(＞_＜)!)」
だけど､恐怖で声が出ない…!
?「まさか､君が人魚だったとはねぇ!それも､オンディーヌ一族だったなんて!」
ソイツは背後に回ると､俺の項を指でなぞっていく｡
キモい､キモい…そんな指で触るなっ…(＞_＜)!
?「本当は君とは敵対関係だけど､そんなの関係ないや」
敵対関係…コイツ､もしかして｡
?「あー､普段は隠しているんだった｡ほら」
嶺亜「っ…!?」
そう言うと､ソイツは服を捲って俺に見せつけた｡
悪魔の翼が生えた人魚…コイツ､セイレーン一族の人魚だったのか!
ということは…｡
?「あっ､紹介忘れてた｡僕は城山小太郎｡ローレライの現社長さ(^^)」
ローレライの…社長…!?
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 9人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年7月12日 22時
