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嶺亜サイド

ザーッ…(地下水道で流れる水の音)。

地下2階に下りていくと、流れる水の音が聞こえてくる。

音が聞こえてくる扉をそっと開けると、やはり地下水道だった。

暗いけど、目が慣れてきたからかよく見える。

嶺亜「(人魚になって泳いで脱出しろって事だよね。誰もいないし、いけるかもしれない)」

俺は誰もいないことを確認してから、地下水道の水に飛び込んで人魚になった。

流れに乗っていきながら、繋がっている街の川へと泳いでいく。

水の中も暗いけど、全然見える。

ここから川へと繋がる穴を探さなきゃ。

泳いでから数分。

嶺亜「(あった!あれが出口だ!)」

川へと繋がる穴を発見し、そこから脱出しようと、

無我夢中で泳いでいく。

泳いで穴に入ろうとした、次の瞬間!

嶺亜「うわっ(>_<)!?」

突然、後ろから網が来て俺を捕まえたんだ。

嶺亜「何だよ、これ!そうだ!短剣で…」

生まれた時に一族の証として授けられた、

短剣で網を切ろうと、試みる。

嶺亜「切れない!?この網、頑丈すぎるんだけど(;゚д゚)!!」

苦戦しながらも諦めず、網を切ろうとする俺。

と、その時だった。

嶺亜「うわぁぁぁぁぁっ(>_<)!!!!!…うーん(@_@)」

網から電撃が流れ、そのまま気を失った…。


その頃…。


大我サイド

大我「嶺亜、大丈夫かな(´・д・`)?」

樹「ローレライの本社を調べまくって、脱出方法はこれしか無かったんだ。それに、嶺亜を探し当てられなかったけど、会社の外をウロウロしていたから、嶺亜がここに捕まっている事は確信できたんだ」

暗闇の中に紛れているワゴン車の中で、助手席の俺と運転席にいる樹は、

嶺亜が無事に脱出して、ここに来てくれるように祈っていた。

いつもは普通の車だけど、今回はワゴン車で樹が運転する車の1台だ。

窓はカーテンで閉められているので、誰かに見られることもない。

猪狩「俺、潜入した時はマジで死ぬかと思ったよ。怪しまれて、すぐにバレちゃうんじゃないかってヒヤヒヤしたんだから(ーー;)」

樹「でも、よく手紙を届けて、部屋の扉を開けて警備員の服を置いてくれたよ。ご苦労さん」

実は俺の手紙を届けにスタッフに変装して、

ローレライの本社に潜入したのは蒼弥なんだ。

大我「蒼弥、ありがとね。嶺亜の奴、許してくれるかな?」

猪狩「もう気にしてないと思うっすよ。にしても、海人様も龍也様もなかなかの演技だったな…(^_^;)」

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作者名:セーラーローズ | 作成日時:2023年7月12日 22時

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