11-6 ページ7
嶺亜サイド
ザーッ…(地下水道で流れる水の音)。
地下2階に下りていくと、流れる水の音が聞こえてくる。
音が聞こえてくる扉をそっと開けると、やはり地下水道だった。
暗いけど、目が慣れてきたからかよく見える。
嶺亜「(人魚になって泳いで脱出しろって事だよね。誰もいないし、いけるかもしれない)」
俺は誰もいないことを確認してから、地下水道の水に飛び込んで人魚になった。
流れに乗っていきながら、繋がっている街の川へと泳いでいく。
水の中も暗いけど、全然見える。
ここから川へと繋がる穴を探さなきゃ。
泳いでから数分。
嶺亜「(あった!あれが出口だ!)」
川へと繋がる穴を発見し、そこから脱出しようと、
無我夢中で泳いでいく。
泳いで穴に入ろうとした、次の瞬間!
嶺亜「うわっ(>_<)!?」
突然、後ろから網が来て俺を捕まえたんだ。
嶺亜「何だよ、これ!そうだ!短剣で…」
生まれた時に一族の証として授けられた、
短剣で網を切ろうと、試みる。
嶺亜「切れない!?この網、頑丈すぎるんだけど(;゚д゚)!!」
苦戦しながらも諦めず、網を切ろうとする俺。
と、その時だった。
嶺亜「うわぁぁぁぁぁっ(>_<)!!!!!…うーん(@_@)」
網から電撃が流れ、そのまま気を失った…。
その頃…。
大我サイド
大我「嶺亜、大丈夫かな(´・д・`)?」
樹「ローレライの本社を調べまくって、脱出方法はこれしか無かったんだ。それに、嶺亜を探し当てられなかったけど、会社の外をウロウロしていたから、嶺亜がここに捕まっている事は確信できたんだ」
暗闇の中に紛れているワゴン車の中で、助手席の俺と運転席にいる樹は、
嶺亜が無事に脱出して、ここに来てくれるように祈っていた。
いつもは普通の車だけど、今回はワゴン車で樹が運転する車の1台だ。
窓はカーテンで閉められているので、誰かに見られることもない。
猪狩「俺、潜入した時はマジで死ぬかと思ったよ。怪しまれて、すぐにバレちゃうんじゃないかってヒヤヒヤしたんだから(ーー;)」
樹「でも、よく手紙を届けて、部屋の扉を開けて警備員の服を置いてくれたよ。ご苦労さん」
実は俺の手紙を届けにスタッフに変装して、
ローレライの本社に潜入したのは蒼弥なんだ。
大我「蒼弥、ありがとね。嶺亜の奴、許してくれるかな?」
猪狩「もう気にしてないと思うっすよ。にしても、海人様も龍也様もなかなかの演技だったな…(^_^;)」
9人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:セーラーローズ | 作成日時:2023年7月12日 22時