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13-6 ページ27

大我サイド

亜瑠都「大我くん…久しいな。元気そうで、何よりだよ(^-^)」

大我「亜瑠都さん…人魚…だったんですね」

亜瑠都さんは「黙っていて、すまなかった」と、頭を下げた。

嶺亜「兄さん…」

大我「あぁ、ごめん。亜瑠都さん、コイツは俺の弟です」

亜瑠都「大我くんに似て、美しい人魚だ。君の名前は?」

嶺亜「嶺亜。兄さんと同じ、オンディーヌ一族の人魚です」

亜瑠都「オンディーヌ一族…」

すると、亜瑠都さんは師匠に近づいた。

嶺亜「ちょっと、塾長に何を…」

大我「嶺亜。この人、実は亡くなった師匠のお父さんなんだ」

嶺亜「はぁっ!?塾長の!?」

すっとんきょうな声をあげて、驚く嶺亜。

そりゃそうか。


(第11話の11-4)

瑠知亜「実はね、祐也には双子の弟がいるの。つまり、私の息子は2人いるのよ」

大我「えっ…( ; ゚Д゚)」

あの日、俺と樹は師匠のお母さんである、瑠知亜さんから衝撃的な話を聞いてしまった。

瑠知亜さんは、亜瑠都さんの部屋から持ってきたアルバムを手に取ると、

ゆっくりと開いて、俺達に見せてくれた。

開いた写真には、亜瑠都さんと瑠知亜さん。

そして、お二人が抱いている赤子。

樹「この赤ちゃんは、塾長と双子の弟…ですね」

顔を青ざめて立ち尽くしている俺の代わりに、樹が聞くと瑠知亜さんは頷いた。

瑠知亜「亜瑠都が抱いているのが祐也、私が抱いているのが双子の弟。名前は小太郎って、言うのよ」

樹「へぇ〜…で、どうして亜瑠都さんと別れたんですか?何か事情があると思いますが」

瑠知亜「えぇ。でも、その前に聞いてもいい?」

樹「何でしょうか?(・・?)」

瑠知亜「変なことを聞くけど、貴方達は人間…じゃないわよね?」

樹「…と、申しますと?」

瑠知亜「えぇ…もしかして、人魚?」

ますます青ざめた俺は、樹に「どうしよう」と言わんばかりに顔を向ける。

樹は少しの間、黙っていたけど「話そう」と頷いて、瑠知亜さんの方に向いた。

樹「そうです。俺達、実は人魚なんです。俺はニクス一族、彼はオンディーヌ一族です」

瑠知亜「オンディーヌ一族…じゃあ、彼と同じね」

大我「えっ!?それじゃあ、亜瑠都さんは…」

瑠知亜「大我くんと同じ、オンディーヌ一族の人魚だったの。祐也と小太郎が生まれてから、数ヵ月後に知ったわ。亜瑠都は黙っていてすまない、って謝罪していたけど、私は許した。だって、相手が人間じゃなくても関係ないし、私は彼を愛していたもの…」

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作者名:セーラーローズ | 作成日時:2023年7月12日 22時

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