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その頃…。
大我サイド
樹「地下水道の近く辺りで、探知機の反応が消えてる!」
ノートパソコンの画面を見ていた樹が、声をあげた。
猪狩「壊れたんじゃないのか!?」
樹「あぁ…あるいは、何者かに壊されたかもな」
七五三掛「それで、潜入救出作戦。本当に実行するの?(・・?)」
しめが聞くと、樹は「そうなりそうだ」と頷いた。
樹「とりあえず、ローレライの本社に移動するぞ」
樹がノートパソコンを閉じたので、
俺達もシートベルトを着けて、樹の運転でワゴン車はローレライへと向かった。
大我「(嶺亜…)」
隠し持っている短剣を取り出し、じっと見つめる。
オンディーヌ一族の証の1つである武器。
星輝と一緒に逃げた時、久々に使ったけど、
また使うことになるかもしれないなんて…。
いや、俺には女王ファンテーヌから授かった楽器がある!
大我「(俺が人魚だった頃、音楽のイベントで優勝した時に授かったけど、人間の世界に行ってから楽器の時以外は使っていなかったな…)」
大昔、オンディーヌが作ったと言われている楽器…武器として上手く使えればいいけど。
樹「着いたぞ」
そんな事を考えている内に、ローレライの本社に到着した。
本社の中は暗くなっており、扉は開きそうにない。
大我「樹、どこから潜入する?」
樹「(ノートパソコンを開いて)会社を調べた所、出入り口と裏口は閉まっている。地下の駐車場にある扉が開いているから、そこから行くしかないね」
海人「だけど、警備員がいる可能性があると思うんですけど(ーー;)」
樹「隙を見て、潜入するしか方法がないな。よーし…」
ということで、ワゴン車を近くの駐車場に停め、
ローレライの地下1階にある駐車場に移動した。
駐車場に入って、車の後ろに隠れながら進んでいくと、
社員用の出入り口と思われる扉を発見する。
海人の言う通り、扉の前には警備員が立っていた。
樹「(それっ!)」
樹が警備員に気づかれないように、何かを遠くに投げて地面に転がした。
そして、すぐにバチバチッ!!と火花が大量に音を出していく。
警備員「何だ!?爆発か!?(と、火花の音がした方に向かう)」
樹「(小声で)今だ!」
警備員が離れた隙に、俺達は中に入って潜入する事に成功した。
樹「俺が作った火薬玉、思い知ったか!(ドヤッ)」
猪狩「兄貴、まずは地下水道に行った方がいいんじゃない?そこで、反応が途切れたんだよな」
蒼弥が言うと、樹は「だな…」と頷いた。
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作者名:セーラーローズ | 作成日時:2023年7月12日 22時