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大我サイド

大我「(これは…火傷の跡?)」

デコルテをはじめ、星輝の体には火傷らしき跡がいくつかあった。

俺は恐る恐る、星輝に聞いた。

大我「それ、どうしたの…(・_・;)?」

星輝「俺、実験台にされていたんです…。火傷を受けて、何度も…」

星輝は震える声で、話し始めた。

彼はご両親、お兄さんと幸せに暮らしていたんだけど、

ご両親は火事の事故で亡くなり、お兄さんと自分だけ生き残った。

星輝とお兄さんは亡くなったお母さんのお兄さん夫婦と暮らす事になり、

新たな生活が始まったんだけど…。

大我「火事の事故って、いつ起きたの?」

星輝「俺が中3に進級して、数日後の事です…。それから伯父と奥さんの家に兄と過ごす事になったけど、伯父と奥さんは科学者で物凄くおかしい人で、人を実験台にするんです…。最初は家族の一員として、俺と兄を出迎えてくれたのに…(´・Д・`)」

声がだんだん弱々しくなり、泣きそうになってきそうになっている。

星輝を追っている悪い奴らは、彼の伯父さんと奥さん…いや。

誰かを雇って、彼を探して連れ戻そうとしているに違いない。

伯父さんと奥さんから逃げてきた、という事だろう。

大我「お兄さんは…?」

星輝「一緒に逃げてきたんですけど、途中ではぐれちゃいました…(´・д・`)」

大我「どこで、はぐれたか覚えている?」

星輝「ごめんなさい…逃げるのに必死だったから、覚えてなくて…」

大我「そっか…でも、どうして俺に話してくれたの?(・・?)」

星輝「実は俺、京本さんのファンで…初めて、京本さんが出演したミュージカルを家族で見た時に感動したんです。それに、京本さんのインタビュー記事を読んだり、京本さんが出演しているテレビを見て、お優しい方と感じたから。ま、まさか、京本さんが住んでいると思わなかった…。京本さんは俺の癒しで、伯父と奥さんの家から逃げる日まで、ずっとあなたの事を考えていた。例え、辛くても苦しくても、俺を安心してくれる存在が、あなた、だったから…っ//?」

話を聞いて可哀想に想い、思わず星輝を抱きしめた。

今日まで辛かったんだな、この子…。

星輝「京本さん…//」

大我「よく我慢したね…星輝」

星輝「うっ…ひっく…(T_T)」

星輝はずっと我慢してきたのか、耐えきれなくなって、

目からポロポロと涙が落ちてくる。

俺は星輝の頭を優しく撫でるのだった。

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作者名:セーラーローズ | 作成日時:2023年6月4日 1時

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