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嶺亜サイド

嶺亜「城山さん…」

璃蘭「あっ、あなたは確か…」

嶺亜「嶺亜です。大我兄さんの従弟です」

璃蘭「あぁ、そうだった。あまりにも似てるから、本物の兄弟かと思った(^_^;)」

大我「よく言われます(^_^;)。ところで、嶺亜。どうしたの?(・・?)」

俺は少しの間、黙ってから城山さんに聞いた。

嶺亜「城山さんは…好きな相手が誰であろうと、その人を愛しますか…?」

大我「嶺亜、どうしたんだよ?そんな難しい質問…」

嶺亜「兄さんには聞いてない」

大我「す、すみません…(ーー;)」

人魚である俺は、人間の塾長を愛してしまっている。

だけど、人魚仲間である宮近とまつくからは反対されている。

当初はオンディーヌ一族の掟があったとしても、塾長と恋人同士になりたかった。

それなのに、最近はどうしてだろうか。

年の差もそうだけれど、成就しなければ本当の恋人同士になれないし、

塾長が裏切れば、俺が殺さないといけない。

塾長を失うのが怖くなってしまったんだ。

一族の掟が怖くて、なかなか告白できそうにもない…。

璃蘭「あたしだったら君の言う通り、そうするかな」

嶺亜「えっ?」

璃蘭「いつ誰と恋愛しても自由だし、誰であろうと関係ないよ。だけど、うちはそうもいかないからね。結婚相手まで厳しいのよ。あたしは、聖レジーナ学院の卒業生で元クラスメイトの男子と結婚したよ。街の出版社の記者をやっているんだ。あー、彼はうちに来たから婿養子って事だね」

嶺亜&大我「婿養子…」

璃蘭「うん。兄様2人も結婚したけど、今は2人とも家を出て暮らしているよ。姉様は駆け落ちしちゃって出ていったから相続権は失っていて、姉弟で姉様以外のあたし達3人の誰かになるんだよね。けど、兄様2人は姉様が相続すればいいと思っていたから、やる気ないみたいなんだ…(^_^;)」

大我「何か複雑というか、大変そうですね…(^_^;)」

璃蘭「うん。お父様は『何なら、お前達の子供に相続権をあげたいぐらいだ』ってぼやく程までになっているし…(^_^;)」

スタッフ「城山さん、そろそろ撮影の再開を…」

璃蘭「分かりました。大我くん、あともうちょっとだから頑張ろう。あたし、ちょっとカメラを変えてくるね(^-^)」

そう言うと、城山さんはカメラを変えに立ち去った。

その後、兄さんの写真集の撮影は順調に進み、

写真集撮影の初日は終わったのだった。

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作者名:セーラーローズ | 作成日時:2023年6月4日 1時

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