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5-11 ページ12

大我サイド

星輝と車を出て、近くにあった草むらの中に入って身を潜めた。

少しして、樹が乗った車が走り出して、後ろから男女の2人が追い掛けてくる。

樹、上手く引き付けられるかな…。



(第5話の5-10)

樹「俺がアイツらを引き付けるから、その間に別の道から行くんだ」

大我「それはいいけど、樹は…?」

樹「心配すんなって。後は隙を見て、警察に連絡して逮捕してもらうから。任せとけ(^-^)!」



そう言っていたけど、あんなに猛スピードで走ったら免停になるって…(ーー;)。

オトリになった樹が無事である事を祈りながら、

星輝の手を繋いで、別の道を通り始めた。

星輝「…っ//」

初めて来た道ではあるけど、港町の方角に行けば、辿り着くはずだ。

少し早走りで行っているので、3分も経たずに息切れしてきた。

星輝「京本さん、大丈夫ですか…(´・д・`)?」

大我「うん、平気だよ。心配してくれて、ありがとう(^_^;)」

本当は平気じゃないけどな(ーー;)。

星輝に心配かけたくないから、そう言っただけで…。

俺、運動音痴だし、体力はあまりない(ーー;)。

だけど、とにかく港町の方角へとどんどん歩いていく俺達。

そんな中で、星輝が口を開いた。

星輝「京本さん」

大我「うん?」

歩きながら、俺は返した。

星輝「京本さんは羨ましいです。塾長さんと従弟さんと仲良しで…。塾長さんとは、血は繋がっていないのに、まるで兄弟みたいで。あと、従弟さん…いいえ、弟さんでしたね」

あっ、聞こえちゃっていたか…(^_^;)。

俺は正直に、嶺亜とは本当は兄弟で、

訳あって、従兄弟として暮らしていると明かした。

星輝「塾長さんとは、どういう関係かは分かりませんけど、アットホームみたいな雰囲気で、本物の家族みたいで、いいなぁって…」

大我「星輝…」

星輝「俺も兄も両親と幸せな生活を送っていました…火事の事故の数日前までは」

大我「えっ…?」

星輝「いいえ、何でもないです。京本さんは、素敵な弟さんがいて幸せだと思います。俺も兄がいて幸せだけど、たった1人の家族を失いたくないから…京本さんもそうでしょう?」

真珠から生まれる人魚は兄弟はできるけど、親はいない。

オンディーヌ一族をまとめていた、女王ファンテーヌが親代わりだったけど、

2ヶ月前に、いなくなってしまったんだ。

既に人間の世界にいた俺は、嶺亜からのメッセージボトルで、

その事を知って、ショックを受けた。

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作者名:セーラーローズ | 作成日時:2023年6月4日 1時

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