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『 水族館なんて、どうですかね？ 』
「 …え、？ 」
ああ、どうしよ。
わたしは頭を抱えた。よりによってわたしが全く興味を無いものを選ぶなんて。
いままで生きてきたなかで魚なんて無知だし( 大体生き物とかには、昔から湧かないけど、魚は特に )
それでいて、全くというほど興味がない。もちろんイルカとかにも。
イルカのジャンプを、彼がキラキラした目で見てる横で、わたしがつまんなそうにしてたら絶対小瀧くん傷つくよね。
『 どうしました？魚嫌い？ 』
「 え、いや別に、そんなことはないんだけどね。
…行ったことない 」
『 え？じゃあ、今日が水族館デビューやん！ 』
彼はわたしの初めてを取れるのが嬉しいのか、小さくガッツポーズをして、
わたしの浮かない顔をすぐに笑顔に変えて、歩き出した。
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当然のごとく水族館に入っても楽しめるわけなくて。
『見ておっきい！』『うわすっげえ』『Aさん！Aさん！』『この魚なんて言うんやろ！』
とりあえずテンションMAXな小瀧くんに笑ってついていくけど、
大きい魚もすごい魚も魚の名前もすべてどうでもよくなってしまって。
その一瞬、愛想笑いが消えた瞬間を小瀧くんに見られてしまう。
そのとき、小瀧くんも一瞬引きつったような顔になった。
あ〜あ、なんかわたしが全部台無しにしてるなあ。
そんな気がして。
ますます浮かない気持ちになった。
でもつまらないことばかりではない。
いちいち小瀧くんのキラキラ笑顔が見れると、わたしだって楽しくなるし。
彼の素敵なエピソードを聞いてるだけで、わたしも笑顔になれた。
『 なんか食べますか？ 』
「 そうしようか 」
『 …無理してます？ 』
「 してないよ 」
少しわたしの顔色を伺った小瀧くんは、取り乱したように頭をかいて。
『 あ〜もう、じゃ海行きましょ！海！ 』
「 …はっ？ 」
「ほんものの魚見た方がもっと楽しい！」なんてわたしの手をぐいぐい引いて、歩き出した。
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りぃな - この作品、めっちゃ好きです。小瀧くんの一人称がおれになるときが…何て言うか、やばいです (2020年10月24日 22時) (
レス) id: 6d972d4f2d (このIDを非表示/違反報告)
楓花(プロフ) - えむさん» ありがとうございます〜！！遅くなってしまってすみません！ (2019年1月22日 23時) (レス) id: dbd2bbadc1 (このIDを非表示/違反報告)
えむ - なんか、花男っぽいですね！たのしいです (2018年9月7日 20時) (レス) id: 3391b849bb (このIDを非表示/違反報告)
楓花(プロフ) - ミルキァさん» ありがとうございます〜！！アンチがいるんですけどそう言ってくださる方がいるだけで嬉しいです！(；；)ありがとうございました！！ (2018年8月27日 19時) (レス) id: 6fd2095d8d (このIDを非表示/違反報告)
楓花(プロフ) - (さら)さん» ありがとうございます！続きは書く予定はありません(；；) (2018年8月27日 19時) (レス) id: 6fd2095d8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：楓花
| 作成日時：2018年6月10日 23時
