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「ちょ、///祐希っ・・・。」
「俺、別れないからね。」
「・・・・・・開口一番にそれ？」
「Aさんの考えてることなんか、お見通しだから。」
「・・・・・ほんっと、いつの間にこんな逞しくなったんだろうね。」
もう、降参。とでも言うように、
Aさんは、苦笑いをする。
「ワールドカップ。TVで全部見たよ。」
「会場来てくれてありがとう。」
「うん。祐希が、っ」
「うん。」
「祐希が、こんなに成長してたんだなって、ずっと近くにいたのに私、どこかで祐希のこと。後輩としてしか、見れてなかったんだと思う。」
「うん。」
「でも、今大会ではっきりわかった。祐希は、もうあの頃の迷って、悩んで、弱い祐希なんかじゃない。」
「うん。」
「有志のサポートもしっかりできて、本当に、頼もしくなった。」
「ありがとう。」
だから、
そう続けようとしたAさんを離して、
その左手を掴む。
「Aさん、
“結婚しよう“
俺の言葉にAさんはえ。と固まる。
「俺は、1人の男として、Aさんを支えたい。」
「・・・・・っ・・、」
「傍にいてほしいって言ったの、覚えてる？」
Aさんが静かにうなずく。
「傍にいてほしいけど、バレーをしているAさんも見てたいから、俺、意外と我儘なの知ってるでしょ。」
「祐希・・・、」
「結婚しよう。傍にはいられないけど、俺たちは離れていても大丈夫。だから、Aさんは、日本でもう一度コートに立って。」
俺が背中を押すから、
そう言って、指輪の箱を開けると、
Aさんが初めて俺の見ている前で大粒の涙を流した。
「ずるいっ・・・、」
「うん。俺欲張りだから、」
「祐希は、っ・・・まだ若いしっ・・・、」
「あぁ、もうわかんねーの？つべこべ言わずに、俺の奥さんになって。」
抱きしめて、頭を撫でると、
彼女は子どもみたいに泣きながら、俺にしがみついた。
いっぱい、弱いとこ見せてくれていいよ。
弱いとこ見せた分。
貴女はきっと、何倍も何倍も強くなれるから、
「もう、やりきった。って満足できたその時は、」
「っ・・・っ・・・？」
「俺の元へ来て。」
イタリアで待ってる。
そう言うと、彼女はもう一度、俺にギュッとしがみついた。
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いろは(プロフ) - ナオさん» 読んで頂きありがとうございます！大変な思いをされたんですね。この話はもちもんフィクションですが、ナオさんが大切な人と幸せでありますようにと、願っています。逆サイドの話検討してみます！ (2020年3月15日 9時) (
レス) id: aef4d38a58 (このIDを非表示/違反報告)
ナオ - とても楽しく読ませて頂きました！！これ、逆サイドの話しも読んでみたいです(* ´ ▽ ` *)私、彼と同じスポーツしてるのですが、事情があって私だけ辞めてしまったんです。おまけに今、左膝後十字靭帯損傷していて、めちゃ重なって思えて、余計刺さりました。 (2020年3月14日 11時) (レス) id: d85b846b30 (このIDを非表示/違反報告)
いろは(プロフ) - ユウカさん» コメントありがとうございます(ToT)嬉しいです!(^^)!次回作も頑張るのでまた読んで下さい(>_<) (2019年12月6日 22時) (レス) id: aef4d38a58 (このIDを非表示/違反報告)
ユウカ - 更新お疲れ様でした！本当に最高でした、何回も読み返そうと思います！次回作も楽しみです！ (2019年12月6日 20時) (レス) id: 18559518cb (このIDを非表示/違反報告)
いろは(プロフ) - ユウカさん» コメントありがとうございます(^^)励みになります！更新頑張るのでまた見て下さいね!(^^)! (2019年12月1日 6時) (レス) id: aef4d38a58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いろは
| 作成日時：2019年11月24日 3時
