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「Aさんですか、」
「あぁ。イタリアでリハビリをしていると聞いた。」
「はい。俺が呼び寄せました。」
「そうか、調子はどうだ？」
「・・・・・、」
黙って首を横に振ると、
監督は目頭を押さえる。
「もっと、日本のバレー協会が彼女の力になれてたらなぁ、」
「・・・・・俺は彼女が何を考えているか、正直わかりません、でも、」
「・・・・・。」
「俺は、どんなになっても、もう一度コートに立ってほしい。」
あの人に、
そう言うと監督は、俺も同意見だ。と、
俺に封筒を預けた。
「預かってきた。」
「・・・・・これは？」
「日本のチームからのオファーだよ。怪我から復帰できるなら、南雲に来てもらいたいってチームは日本ではいっぱいいる。
中田監督も心配していた。これは、彼女宛ての預かってきた手紙だ。」
受け取って、どうしていいかわからない俺に、
監督も困った顔で笑う。
「今の南雲の状況を一番近くでよく見てるのは、お前だ。だから、彼女にこれが必要だと思うなら渡して欲しい。でも彼女には必要ないと思うなら破棄してくれて構わない。そう言われてる。」
「・・・・・俺は、」
「きっと、お前が一番わかってるはずだ。」
すまんな。って笑いながら、監督は店を後にした。
残された封筒を見て、
正直、困惑している。
俺に、何ができるんだ。
これを渡して、復帰してよ。ってお願いするのか？
あんなにボロボロなのに？
万が一、復帰できたとして、
本当に足はもう大丈夫なのか？
無理してないのか？
様々な思いが頭の中を駆け巡る。
俺には、正解なんてわからなかった。
ただ、今は何も考えずに傍にいればいいと思ってた。
もうすぐ代表シーズンが始まる。
もう選択は目の前に迫られていた。
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いろは(プロフ) - ナオさん» 読んで頂きありがとうございます！大変な思いをされたんですね。この話はもちもんフィクションですが、ナオさんが大切な人と幸せでありますようにと、願っています。逆サイドの話検討してみます！ (2020年3月15日 9時) (
レス) id: aef4d38a58 (このIDを非表示/違反報告)
ナオ - とても楽しく読ませて頂きました！！これ、逆サイドの話しも読んでみたいです(* ´ ▽ ` *)私、彼と同じスポーツしてるのですが、事情があって私だけ辞めてしまったんです。おまけに今、左膝後十字靭帯損傷していて、めちゃ重なって思えて、余計刺さりました。 (2020年3月14日 11時) (レス) id: d85b846b30 (このIDを非表示/違反報告)
いろは(プロフ) - ユウカさん» コメントありがとうございます(ToT)嬉しいです!(^^)!次回作も頑張るのでまた読んで下さい(>_<) (2019年12月6日 22時) (レス) id: aef4d38a58 (このIDを非表示/違反報告)
ユウカ - 更新お疲れ様でした！本当に最高でした、何回も読み返そうと思います！次回作も楽しみです！ (2019年12月6日 20時) (レス) id: 18559518cb (このIDを非表示/違反報告)
いろは(プロフ) - ユウカさん» コメントありがとうございます(^^)励みになります！更新頑張るのでまた見て下さいね!(^^)! (2019年12月1日 6時) (レス) id: aef4d38a58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いろは
| 作成日時：2019年11月24日 3時
