檸檬 ２

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３人で戯れていると、ミコトがロクを呼んだ。
どうやら、神倉さんがロクを呼んでいるらしい。
ロクが神倉さんに呼ばれたすぐ後、
東京のとある雑居ビルで火災が発生した。




次の日。









「何体来るんですか！？」





ロクの声に、ミコトは、
ハッキリと「10体！」と答える。


その解答に、夕子さんは、
「10！？」と聞き返した。





「これ、全部ウチでやるって正気か！？」




ただでさえ人員の少ないUDIで10体ものご遺体を解剖するのは、骨が折れる。



流石の中堂さんも、驚いているご様子だ。






「これだけ多いとやりがいがありますね〜。」






というミコトに、みんなが黙ってご遺体を運び出した。








解剖前に一度事務所にて所長から概要が話される。







「10名分の調査法解剖を受け入れるにあたって、ヘルプを呼びました。中堂さん、クソは禁止で。」


「頼まれて、クソ仕方なく、クソ嫌々参りました！」






笑顔で登場したのは、坂本さんで、

みんなが笑う中、中堂さんは、「アイツは言っていいのか？」とあきれている。






歯学の先生も来られ、消防局からの説明を所長が淡々と説明する。






「では、坂本さんは、中堂さんとデンタルデータを取ってください。解剖は中堂班、三澄班と、市ノ瀬さんでお願いします。」



「「「「え！？」」」」






そこにいた坂本さんと所長以外の4人が一斉に私を見る。







「まぁ、人手不足だし、1人でも解剖医が多い方が早く終わるからね。」


「え、Aひとりで！？」






というミコトに、所長がひとつ咳払いをする。







「僭越ながら、私が記録係を務めます。」


「所長大丈夫なんですか・・・？」






ロクの言葉に、まぁ、なんとか・・・と所長は困り顔だ。
その横で、私は笑った。






「大丈夫、やってみせます。」

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