檸檬

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寒さが増して、
まつげが氷り始める。


傍にあった段ボールで寒さをしのぎながら、
３人で身を寄せ合った。









「寒い。」


「ミコト、もうちょっとこっちおいで。」


「ありがと。」









そして、突然、車が動き出した。
ミコトが、「時間はかって、」とロクに言う。









「ミコト、そのガラケー電波たったら教えて。」


「了解。」









しばらくすると、
車はある場所で止まった。








「あ、止まった。ロク、何分？」


「じゅ、18分です。」


「あ、電波。」


「よし。電話できる？」


「うん！」







ミコトが、UDIに電話をかける。

しかし、一向に電話はつながらなかった。








一回、切って、中堂さんの携帯に・・・っ！









「あ、東海林！？」


『東海林は、帰った。』


「切らないで！切らないで！切ったら一生、恨む呪う！」


(中堂さんか・・・！)


『何を非科学的なことを。』


「違います。蝶塚から車で18分の所に居ます。久部くんとAとトラックの冷凍コンテナの中に閉じ込められました。」


『！！・・・・・犯行現場か。』


「そうです。」


『スマホの現在地は！』


「あ・・・ガラケーなんです。すいません・・・。」


『信じがたい・・・。』


「事実です。」









車、動いた！？







そのまま、勢いを増したかと思うと、
一気にトラックは、水の中に突入した。

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