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織山side
綾「いらっしゃいませ〜」
たった24時間前に初めて聞いた声なのに、
僕は懐かしさを感じていた。
綾「織山くん！大丈夫！？びしょびしょだよ！畳だと濡れたらヤバいから上あがって！うちの家だから！」
返事もせずに彼女の指示に従った。
彼女の家もうちの家と同じように下がお店、上が家になっていた。
綾「お風呂ちょうど沸いたから入りな！そんなんで居たら風邪ひいちゃう」
そこまでは申し訳ない、と言おうとしたが
僕の意見など構わず脱衣所へ移動させられた。
綾「着てた服洗濯機入れて回しちゃって〜！着替えはお兄ちゃんの用意しとくから！」
扉を挟んで綾瀬さんの声が聞こえてきた。
ここまで来たら断れないし、僕は彼女に言われた通りにし、
お風呂へ入った。
何も考えずに体、頭を洗い、湯船に浸かった。
綾「着替えここに置いとくね！」
お風呂のドアのすりガラス越しに綾瀬さんが着替えを棚の上に置くのが見えた。
そしてそのままドアに寄りかかって座った。
綾「お店空いたし、ちょっとお話しよっか。」
今日はラムネがなくても嫌ではなかった。
綾「なんかあった〜？」
『なんもないよ。』
綾「ほんと？」
『ほんと。』
綾「なら良いんだけどさー」
『例えば、の話していい？』
綾「どうぞ。」
『Oくんは、大人しいわけでも特別うるさいわけでもなく、平凡な日々を過ごしてました。
友達がいないわけでは無いけれど、少数精鋭って感じで、
いつも3人でいました。
そんなOくんの学校で、いじめが起きました。
そのいじめはとても悪質で、主犯格に自分の代わりになる人を連れてくれば助かるというものでした。
ある日、Oくんの友達が標的になりました。
友達は自分が楽になるためにOくんを紹介しようとしました。
ただ、生贄にするとバレては拒否されてしまいます。
Oくんの友達は、女生徒に呼び出されていたと嘘をつき、
Oくんを呼び出しました。
実際にそこにいたのはいじめの主犯格とOくんの友達。
Oくんは何も信じられなくなりました。
そして、Oくんは友達同様、もう1人の友達を売りました。
…それを新しいクラスメイトが知ったら、どう思うと思いますか？』
Oくんは裏切られたくなかったんじゃない。
裏切りたくなかった。
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ゆに。(プロフ) - とあちさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けるととても励みになります！更新頑張ります！ (2021年10月2日 0時) (
レス) id: d4814ef93e (このIDを非表示/違反報告)
とあち(プロフ) - とっても素敵です！(泣) もっともっと読みたいです！更新頑張ってください♪ 応援してます！ (2021年10月1日 10時) (レス) id: eeea52000f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆに。 | 作成日時：2021年9月28日 14時
