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Please tell me**41 ページ43

自動ドアのため勝手に開く。
店内に入ると甘い小豆の香りが俺を包んだ。


「あら?業くんじゃない」
「よぉ、業」

この店の店主である、元E組菅谷創介と原寿美鈴夫妻。
菅谷は画家を志してたらしいんだけど、和菓子の芸術さに心を奪われて大学でたまたま寿美鈴ちゃんとお同じサークルに入って付き合い結婚したらしい。

二人で和菓子店を営もうとして約四年間修行して、ようやく店を建てたとか。

Aはこの店が開店してからくか来ていた。
謂わば、常連客だ。


「おう、久し振り。それでさ、いつもAが買ってたやつ頂戴?」


とAの名前を出すと二人は悲しそうな顔をして菅谷は店の置くに入っていった。

立ち直ったかと言われればそんなことはない。
でも俺は守らないといけない子供達が居るから。

せめてあいつらが自立するまでは、Aのところには逝けない。


「Aが亡くなって…もう12年も経つのか……」

と寿美鈴ちゃんはカレンダーを見て呟いた。

「そうだね。これからさ、お義父さん達と墓参り行くんだよ。その時さ、Aの好きだった二人の饅頭供えようかなって」


と話しているうちにも寿美鈴ちゃんは袋詰めをしてくれていた。

皆に心配かけれない。
もう迷惑はかけられない。


「業くん、960円」
「はい」


と野口さん一枚渡し、袋を貰おうと手を伸ばしたとき菅谷に名前を呼ばれた。


「ほらっよ」


となにかを投げてきてなんとかキャッチに成功する。

見れば団子だった。

「新作なんだ。やっぱり新作は常連のAに一番に食ってもらいたくてよ」
「ん、ありがと。Aに渡しとく」

と言って店を出た。

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設定タグ:暗殺教室 , 赤羽業 , 木戸藍楽   
作品ジャンル:恋愛
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木戸藍楽(プロフ) - 結衣さん» そうでしたか!大丈夫です!!わざわざありがとうございました! (2015年12月19日 23時) (レス) id: 3693b8335e (このIDを非表示/違反報告)
結衣(プロフ) - 木戸藍楽さん» こちらの手違いでした…汗 すみません!! (2015年12月19日 21時) (レス) id: 5d8cb54828 (このIDを非表示/違反報告)
木戸藍楽(プロフ) - 結衣さん» ありがとうございます!!A……ですか?もしかすると目次ページの上にあるお名前にAとされてませんか?違ったならどこからAになってるのかお教えください… (2015年12月19日 13時) (レス) id: 3693b8335e (このIDを非表示/違反報告)
結衣(プロフ) - めっちゃいい話ですネ!!あと、名前がずっとAになってるんですけど、どうしてでしょうか… (2015年12月19日 7時) (レス) id: 5d8cb54828 (このIDを非表示/違反報告)
木戸藍楽(プロフ) - 蒼浬さん» 44話は私も辛かったです(笑) 業くんの脆い面を上手く表現出来ているのか不安です……ありがとうございます!頑張ります!!ただ業くんが可哀想に思えてきてなかなか更新する勇気がないんです…(笑) (2015年12月15日 23時) (レス) id: 3693b8335e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:木戸藍楽 | 作成日時:2015年11月27日 23時

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