八話 ページ9
結局工藤くんは帰らず、ご飯を食べていくらしい。
快斗くんと隣り合って、何か話しながらハンバーグをがっついている。
それはいいんだけど、冷や汗をかいている快斗くんがとても気になって仕方ない。
…子供、嫌いなのかな。
やっぱりまずかったかしら。
「快斗くん、大丈夫?もしかして子供苦手?」
「え、ぜんぜん大丈夫!この坊主もふつーに可愛いし」
申し訳なくて訊ねると、快斗くんは笑顔で答え、がしがしと工藤くん…コナン君の頭を撫でる。
うわあ、工藤くんしかめっ面。
よっぽど子ども扱いが嫌なのね。
…なら、冷や汗の原因って何だったんだろう。
「ハンバーグ、ご馳走さま。美味しかった!」
「うん、ありがとーAねーちゃん!」
「ふふ、嬉しい。ありがとう」
思案していると、二人がお皿を持ってきてくれた。
これだけいっぱい食べてくれると、作った甲斐があったなあと思う。
幸せな気分でお皿を浸け置きする私は、視線の下で二人が足を踏みあっているとは知らなかった。
「さて、洗わなきゃ」
…………………………………
さて、使った食器は全部洗って拭いた。
時計を見ると、夜8時。
「じゃあ、ちょっと着替えてくるから、適当にテレビでも見てて?コナンくんはそろそろ帰らないと、蘭ちゃん心配するわよ」
「はーい!」
ひきつった顔で返事をする工藤くん。
そんなに私と快斗くんを二人にするのが嫌なのかしら。
とりあえず、後で蘭ちゃんに連絡しなきゃね。
そう思っていると、快斗くんに声をかけられる。
「着替え…?Aさん、もしかしてお仕事?」
「ええ。怪盗キッドを追い掛けに行くの」
そんな工藤くんを無視して質問してくる快斗くんに応えると、とたんに顔が輝いた。
「本当に!?」
「うん。…快斗くん、キッド好きなの?」
「あー、えっと、わりと?Aさんは?」
「うーん、中々格好いいと思うけど」
直接見た事は無いからなー。
でも、あのキザな感じとか、紳士的な感じとか、私は結構好き。
そんな事を言っていると、不意に服の裾を引かれた。
「Aねーちゃん、着替えなくて良いの?」
…こういう仕草をしてれば「コナン君」も可愛いのにな。
「それもそうね。じゃ、ちょっと待ってて?」
二人に声をかけて自室のある二階に駆け上がった。
…一階から聞こえるわめき声は聞こえなかったことにしよう。
いったい何を喧嘩してるのかしら、あの子達……
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華(プロフ) - 13ページのIQ300となってますがただしくは400ですよ (2021年3月8日 0時) (レス) id: 12db53baf5 (このIDを非表示/違反報告)
ルエ(プロフ) - 名前変わってますが作者です、更新ほっぽってた間に暖かいコメント頂いていてとても嬉しく思います。ありがとうございます(まとめてのお返事で失礼します) 飽きるまでは続きを書く予定ですのでこれからもお付き合いください! (2020年5月9日 12時) (レス) id: 04007d82f5 (このIDを非表示/違反報告)
規那 - 面白いです、この小説で怪盗キッド好きになりました!更新頑張って下さい! (2019年8月24日 9時) (レス) id: a7809f4044 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜 - 好き!!!!!(挨拶)←好きです!!!!!更新無理せず頑張ってください! (2019年7月7日 19時) (レス) id: 447a13bfc7 (このIDを非表示/違反報告)
しおらん(プロフ) - 凄く面白いです!これからどうなっていくのか楽しみです!更新頑張って下さい! (2018年9月6日 14時) (レス) id: 097333551a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:猫乃 | 作成日時:2015年6月21日 4時