七十八話 ページ29
『止めなくてよかったんですか？あの人』
ｻｯﾁ「俺ァ止めた」
ﾏﾙｺ「彼奴なりの覚悟だよぃ」
居場所を占ったあと、準備も整えていたのかテンガロンハットを被った人は速攻海を出た。何度か止めはしたようだけど、どこか思うところがある模様である
キュッキュと水晶を磨き、曇りひとつ無い状態にして私は立ち上がった。マルコさんは見送ってくれるのか、ゆっくりと立ち上がりサッチさんをナースさんに任せて私の背を押す
ｻｯﾁ「ずるいずるい！俺も！俺も！」
「駄目ですよサッチ隊長、数時間は安静にしてもらいます」
ｻｯﾁ「見送るくらいいいじゃねぇかよォ〜!!」
ナースさん数名に引っ張られて船内に消えていくサッチさんを他所に、私はマルコさんに連れられ陸へ。ありがとうございますと頭を下げると、大丈夫だと言いつつ私に何かを握らせた
『これは？』
ﾏﾙｺ「ビブルカードって言って、どこに居てもそのビブルカードが記した人物のいる方角を示してくれる優れもんだよぃ。電伝虫の番号もあるから、何かあったら連絡してくれ」
『ありがとうございます！』
早速記録しようと電伝虫を取り出すと、突然プルプルプルと着信音を流し始めた。アワアワ動揺する私を他所に、マルコさんはさりげなく受話器をとる
？〈あーあーあー、聞こえてるか？音沙汰がないもんで、心配でかけてみたんだが……〉
『あっ、お義父さん！』
ﾏﾙｺ「Aの親父さんかよぃ」
『えぇ、自慢のお義父さんです』
どやぁっとマルコさんにドヤ顔したら、電伝虫越しでお義父さんが「可愛いがその近くにいる男は誰だ」とちょっと早口で言ってきた。マルコさんの顔が一瞬びくついたのは気の所為だろうか
ﾏﾙｺ「通りすがりですよぃ……」
ﾚｲﾘｰ〈ほぉ、通りすがりにしては仲が良さそうだ。それにどこかで聞いた事がある声だな〉
ﾏﾙｺ「どこかで……？」
悩み始めたマルコさんに、お義父さんが〈気の所為かもしれないからそう悩まないでくれ〉と笑った。マルコさんはその通りに考えることをやめたけど、次の瞬間電伝虫からドスの効いた様な声で
ﾚｲﾘｰ〈私の娘に手を出したらその首、繋がっていないと思ってくれ〉
と言った。かひゅ、とマルコさんの口から言葉にならない声が出てきて「威圧しちゃダメ」とお義父さんに口を尖らせる
ﾚｲﾘｰ〈お前の為なんだぞA〉
『威圧はダーメ！』
ﾚｲﾘｰ〈わかった、わかったよ〉
親バカなんだからと呆れつつ、掛けて来てくれたのは嬉しかったり……へへ
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アンドゥ(プロフ) - 月巳 椿さん» コメントありがとうございます!!一気読みして頂けたんですか!?ひぇぇ、めちゃくちゃ幸せです……ほんとありがとうございます…(><) 家族構成はThe私の好みですね(*´∀｀*)ホーキンスには拗らせて欲しくて(まだ出ないけど) 更新頑張ります！ (2020年5月20日 0時) (
レス) id: cc45e2b03a (このIDを非表示/違反報告)
月巳 椿 - はじめまして！一気読みしましたが、レイリー&シャッキーの両親に、実兄がホーキンス…夢主ちゃんの誰(動物)からも好かれるけど、純粋だから…とにかくエモいてず。更新、頑張ってください！ (2020年5月19日 22時) (レス) id: 46b25a4fbf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アンドゥ | 作成日時：2020年4月23日 16時
