五十二話 クザンside ページ3
兄だけと聞いて、ああ聞いちゃダメな奴だったと心の中で猛反省。底抜けに明るいように見えたから中々ヤバい質問を投げかけてしまった。やっぱ誰相手にもこの質問はダメなんだ
長く生きてきたくせになんで分からないんだと自分を叱っていると、不意にAちゃんが手提げカバンから水晶を取りだした。そういえば職業は占い師だったかと、さっきの話を無かった事に其方へと話を振る
ｸｻﾞﾝ「占い好きなの？」
『はい！幼い頃から兄と一緒にこれで遊んでました』
ｸｻﾞﾝ「そっか、そんなに好きなんだ」
『とっても！』
兄の方が、占いの方かは敢えて聞かなかったがAちゃんはすごい幸せそうに答えてくれたのでこっちもほっとする。笑顔で家族構成言われた時はほんと肝が冷えたもんだ
この後も当たり障りない、タブーとされる言葉だけ全力で避けて時間を潰し、マリンフォードに辿り着いた。大荷物に見えるが余裕綽々と背負う彼女に、最初は唖然としたなぁ
ｸｻﾞﾝ「なにか持とうか？」
『いえ、これ全部私の荷物なので！』
ｸｻﾞﾝ「重いでしょ、それ」
『慣れたもんです』
一年以上続けてますからと言ってドヤ顔するAちゃんに、可愛いなぁと頭を撫でるとめちゃくちゃ照れられた
(あららぁ、そんなに可愛い顔しちゃって。おじさんちょっとドキッとしちゃったじゃないの)
若い子の相手には慣れたもんな筈だが、Aちゃん相手だと妙にドギマギしちまう自分にまさかなぁと、とある考えが浮かぶ。女に困ったことは無いが、そう言うのは初めてだからよくわからないけど
ｸｻﾞﾝ「Aちゃん、ここで仕事したりする？」
『なるべくなら』
ｸｻﾞﾝ「ん、申請書とか持ってきてあげるからホテルの場所教えてね」
『はい！』
なんの警戒心もなく頷いちゃうAちゃんに、あぁこれ全く男として認識されてねぇわとガッカリ。色っぽくて経験豊富な目の肥えた姉ちゃんでも、すぐ意識してくれるようになるくらいには顔良いと思ってんだけどなぁ
男としての自尊心に少し傷がつきつつ、元からこう言う男っ気が分からない子なのかもと思い何とかそれを保った。いやまぁ自惚れだって言われたらあれだけど、ほんと全く意識されないのはやっぱり落ち込むじゃん？
ｸｻﾞﾝ「んじゃ、夜になっちゃうかもだけどすぐ行くからね〜」
『はーい！お仕事頑張って！』
ｸｻﾞﾝ「ありがと〜」
手を振って見送ってくれるAちゃんに、こりゃ頑張って早く終わらせなきゃなと俺は微笑んだ
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アンドゥ(プロフ) - 月巳 椿さん» コメントありがとうございます!!一気読みして頂けたんですか!?ひぇぇ、めちゃくちゃ幸せです……ほんとありがとうございます…(><) 家族構成はThe私の好みですね(*´∀｀*)ホーキンスには拗らせて欲しくて(まだ出ないけど) 更新頑張ります！ (2020年5月20日 0時) (
レス) id: cc45e2b03a (このIDを非表示/違反報告)
月巳 椿 - はじめまして！一気読みしましたが、レイリー&シャッキーの両親に、実兄がホーキンス…夢主ちゃんの誰(動物)からも好かれるけど、純粋だから…とにかくエモいてず。更新、頑張ってください！ (2020年5月19日 22時) (レス) id: 46b25a4fbf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アンドゥ | 作成日時：2020年4月23日 16時
