六十五話 サカズキside ページ16
その後も男は必死に逃れようと、わしに家族構成や嘘か本当かも分からん依頼人の話をし始めた。ふむふむと聞きつつしっかりメモし、だから頼む助けてくれと言った時パタンとメモを閉じる
ｻｶｽﾞｷ「おどれァ勘違いしちょる」
「？」
ｻｶｽﾞｷ「おどれが“悪”に加担したなら、おどれも同じ悪じゃ。……ようけ話してくれたのぅ」
「そ、そんな……!!」
絶望したような表情を見せる男を他所に、わしは暫く八時終わりにするかと考えつつ地下牢から離れる。しっかり鍵も忘れず、メモを見てわしは頬が緩んだ
一目惚れに近い感情からズブズブと、今に至るまでわしゃぁ落ちてきた。見た目の好みも、性格の好みも真反対のAに
告白された事もあったし、実際好きになった女も居った。だが今まで自分と仕事を天秤に何度とかけられ、わしは仕事と答えてきたのを覚えちょる。そして恋人だったそれらは去っていき、わしもなんとも思わんかった
好きとは何か、理解していなかったのかも知れん。ただ好みだった、それだけだったのかもしれん。だが、Aは“好み”という言葉とは違う、何かがわしの胸を満たしたんじゃ
ｻｶｽﾞｷ「……すぐ、終わらせちゃる」
Aの曇った笑みを思い出し、手にあったメモ帳をわしは力強く握りしめる。お前を泣かす輩は、何があろうとわしが排除しちゃる。お前がまた、わしに笑ってくれるなら……それだけでわしの動力源になるんじゃ
こんなにも誰かを大切に思えたのは初めてかもしれんと自分の中で思いつつ、わしはそっと目の前の扉を開けた。明日から、また忙しくなりそうじゃのう
──────────
(「サカズキの奴、最近早く上がるけどなんかあったの」)
(「さぁねぇ〜、女でも出来たのかねぇ〜」)
(「はっ!?ちょっ、アイツちょっとだけあの子に気がある素振り見せてるんだけど!!怖っ!!ちょっと俺も占ってきてもらお!!」)
(「お前さんそんな事より仕事しなよ〜。それに今のは冗談だよぉ〜」)天叢雲剣投げ
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アンドゥ(プロフ) - 月巳 椿さん» コメントありがとうございます!!一気読みして頂けたんですか!?ひぇぇ、めちゃくちゃ幸せです……ほんとありがとうございます…(><) 家族構成はThe私の好みですね(*´∀｀*)ホーキンスには拗らせて欲しくて(まだ出ないけど) 更新頑張ります！ (2020年5月20日 0時) (
レス) id: cc45e2b03a (このIDを非表示/違反報告)
月巳 椿 - はじめまして！一気読みしましたが、レイリー&シャッキーの両親に、実兄がホーキンス…夢主ちゃんの誰(動物)からも好かれるけど、純粋だから…とにかくエモいてず。更新、頑張ってください！ (2020年5月19日 22時) (レス) id: 46b25a4fbf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アンドゥ | 作成日時：2020年4月23日 16時
