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fifteen*important ページ16

初めて言った言葉だったようで、ゾロはそう言うなりすぐにそっぽを向いてしまった。


その顔を見ることは出来なかったが、月明かりに照らされた彼の耳は、ほのかに赤く染まっていた。


A「………っ…ふはっ…、」


ゾロ「……!」


A「っは…、あは…っ、ははっ……、!」


するとAは、この船に乗ってから初めての笑みを、初めてゾロに見せたのだ。


抑えきれていない小さな笑いを、必死になってこらえているその姿に、ゾロは息を呑んだ。


ゾロ「っ…な…っ、何が可笑しいんだよ……」


しかし、あえてそれには触れずに彼女の笑う理由を聞くと、さっきとまったく一緒になっている状況に気づいたAは、また抑えきれていない声で笑うのだ。


A「ははっ……すみません…っ、さっきと…おなじことに気づいて…可笑しくて……ッ、あははっ…、


それに…っ、」


ゾロ「……それに…?」


A「ゾロさんと、“似たようなことを言った人”を…思い出してしまって…っ」


『なあ、おれがあだ名付けてもいいか?』


「そう言ったあの人は、元気にしているでしょうか?」と、いまだ笑う彼女は“その人”を思い浮かべていた。


A「はぁっ……笑いました…っ、


それで、何か思いつきましたか…?」


そう言う彼女は今、自分がどんな表情をしているか気づいていない様子だった。
ゾロはそんな彼女から赤く染まった顔を隠し、そして…。


ゾロ「……………ち、





千華(チカ)は、どうだ…」


A「!


…チ、カッ……チカ……千華……ッ」


Aはゾロが考えた名前を何度も何度も口にし、そしてまた花のような笑みを浮かべる。


A「とても、気に入りました…!これからも…!そう、呼んでくださいね…!」


ゾロ「っ……ああ…、」


そして二人は、他愛のない話を少しばかりしながら眠りについたのだった。


そして、先に寝床に向かうAの背中を目で追いながら


ゾロ「……あいつ…、あんな風に笑うのか……」


胸のあたりでじんわりと暖かくなる現象に、ゾロはまだ気づいていなかった。

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設定タグ:ONEPIECE , ワンピース , 麦わらの一味   
作品ジャンル:アニメ
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暮橋ルミ - ありがとうございます!!頑張ります!! (2017年1月16日 23時) (レス) id: 7bb132c70c (このIDを非表示/違反報告)
鬼夜狐(プロフ) - 更新頑張って… (2016年12月30日 12時) (レス) id: 4f432e9546 (このIDを非表示/違反報告)
暮橋ルミ(プロフ) - 面白いという嬉しい言葉を下さり、ありがとうございます!私も気づいてたはいたんですけど…ww (2016年8月8日 21時) (レス) id: d712e988df (このIDを非表示/違反報告)
ハニーミルク - おー!なんだか薄桜鬼みたいな感じで面白いです!頑張って下さい! (2016年8月8日 19時) (レス) id: 5ae3306b8b (このIDを非表示/違反報告)
暮橋ルミ(プロフ) - リリさん» ありがとうございます!頑張ります! (2016年7月29日 1時) (レス) id: d712e988df (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:暮橋ルミ x他1人 | 作成日時:2016年7月25日 21時

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