軽い軽い（棒） ページ19
｢男……？男っぽい、じゃなくてか？｣
昔一度だけ会ったことのある私の姿を思い浮かべているのであろうサボが、首を傾げた。
｢おう。あいつはおれ達白ひげ海賊団の弟だったからな。｣
きっぱりと言い切るエースに、サボの首がううーん？と傾いていく。
｢いや、確かに最初は男かと思ったがコアラが女の子って言ってたし、本人も否定してなかったぞ？｣
｢は……？いや、でも……｣
ふたり仲良く揃って傾いていく首。私はそれをみてどうしようかと全力で脳みそをフル回転させていた。
しょーーーっじきにいおう。
エースとサボにはもうバレてもいいかなぁって感じなのね。だってもうドフラミンゴさんによるネタバレ5秒前！って感じですし。だが。海軍にバレるのはッ…ちょっぴしだるい。
というか。
今この現在も藤虎さんやら海軍からは攻撃を受けてるわけでして。
それを私が一人で止めてるんですエースとサボもはやお話に集中してんなコラふざけんな！
『 "海軍大将" 藤虎さん。んでもって海軍の皆様。』
重い斬撃を受け止めながら、言葉を紡ぐ。
『海軍の仕事は"海賊の捕縛"。
分かります、お仕事ですもんね。
でも、それは、"市民を守るため"じゃないんですか。いま貴方達が動けば、助かる命が、たくさんあるんじゃないですか。』
綺麗事かもしれない。
だけど、そうじゃないか。
ここで戦ってる暇があるなら私は他にもやりたいことがある。きっと、海軍にしかできないこともある。
ほんの一瞬、海軍の気が街の方へと逸れた。
その瞬間、私は未だに首を捻っているサボとエースの首をむんずと掴んで駆け出した。
『とりあえず撤退じゃ野郎ども！！一瞬でいいから！たぶん海軍らもルフィ達のとこ今は行かないから！！』
ちらりと見た後ろでは、藤虎さんが街の方を向きながら何かを話しているのが見えた。
……たぶん、暫くは、こない。
そして今の状況を説明しよう。
あまりにも逃げるスピードが速いので2人を引きずるとかではなくもはや浮かしてる。
風になびいてるレベル。
｢なッ、おい…！｣
｢おまえ、おれら合わせて何キロだと……？！｣
今更だなおい。気にするとこそこかよ。
ある程度人気のないところまで走り、2人を地面に下ろした。そして今まで割とちょっと高めに出てた声を2年前のオクターブ下げにする。
(腹は、くくった。なるように、なれ。)
『ドーモ、お久しぶり！
正真正銘Aちゃんだよ！』
へらり、と笑った。
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サクラ - 久しぶりに見に来たら、話が更新されていて涙出ました。作者さんのお話ずっと待ってます！お体に気をつけてください！ (9月17日 21時) (
レス) @page42 id: bb281b0fcf (このIDを非表示/違反報告)
ルリ - 当時からずっと追ってました。もうこちらの世界にいらっしゃらないかもしれませんが今でも続き待ってます。 (2023年5月7日 2時) (レス) @page41 id: 2f5b0dd3f0 (このIDを非表示/違反報告)
景璃(プロフ) - ワノ国編楽しみにしてます！ (2022年11月17日 2時) (レス) @page42 id: 0eef4a91ab (このIDを非表示/違反報告)
わいと - 思わず何度も一から読み返してしまうこの作品......私、この小説にめっちゃドハマりしました！！！ワノ国編編、とても楽しみに待ってます！！！ (2022年10月22日 21時) (レス) id: b45b455b48 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ - ほんっとにめっちゃ面白かったです！！！！！ (2022年7月11日 23時) (レス) @page42 id: fd58af60f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちチーズ
| 作成日時：2018年3月26日 19時
