せめてSNOW ページ12
どん！と映し出される女の写真。
────そう、私の写真だ。コロシアムで戦ってる時の。
「他の奴らは名の知れた海賊達やどれもこれも化け物じみた強さのヤツらばっかなのに、女ひとり邪魔するだけ…？」
「それなら、おれたちにだって…」
うっそだろおい。ドフラミンゴは、話し続ける。
「海賊達は他の奴らの首をとれ。その女には、一般市民の方が100倍効果がある。なあ、そうだろう？」
────A。
はっきりと音にしてこそ呼ばれなかったが、薄く口がそう形どった。否定したけど、やっぱりバレてるわー。チッ、無駄に勘の鋭いおっさんがァ！
幸い皆モニターに気を取られていてこちらを向いていない。この場の糸切りは終わった。ならば逃げようと、踵を返した瞬間だった。
くい、となにかにスカートを掴まれた。
視線を落として見えたのは、小さな男の子。
「あの、ね、お姉ちゃんがパパを自由にしてくれたの？ありがとう。」
『うん？あぁ、いーよいーよ！』
頭をくしゃりと撫でる。可愛いけどいまはちょっとそれどころじゃ……と思ったとき、男の子がすこぉし、静まり返ったこの場では、ボリュームの大きな声で、こう言った。
「あれ？お姉ちゃん、あそこに写ってるよ？なんで？」
その瞬間、ばっと一斉にこちらを向く人々。
『……あー、うーん、ソウネ、なんでだろうネー』
ごめんねー、とにっこり笑ってその男の子を抱き上げ、素早く横の安全そうな方に座らせると、………後ろを振り向いて、ダッシュで走り出した。
「「「待てェェェェェ！！！」」」
『ちょっとおおおお助けたじゃーーん！！！！』
くっそおおおと叫びながら走っていると、突然私と私を追う人々との間に数人の人が立ちはだかった。
「いけお嬢ちゃん…！あんたにおれは助けられたんだ！！」
「向こうにはまだ操られてるヤツらがいる。助けてやってくれ！！」
「おいみんな！！国の奴らの命と金、どっちが大事なんだ！」
口々に叫ぶ男達。
いまここで私が刃を振るい怪我させでもしたら、籠が縮み始めたとき、逃げれないかもしれない。
私は、市民に手を出せない。
それがわかっている上でやっているドフラミンゴは、本当にムカつくほどに頭がいい。
『────すみません！お願いします！』
そう叫ぶと、まだ「やめてくれェ！殺したくない！」「おいまて！おれたち親友だろう？！」という叫び声が聞こえる方に向けて、走り始めた。
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サクラ - 久しぶりに見に来たら、話が更新されていて涙出ました。作者さんのお話ずっと待ってます！お体に気をつけてください！ (9月17日 21時) (
レス) @page42 id: bb281b0fcf (このIDを非表示/違反報告)
ルリ - 当時からずっと追ってました。もうこちらの世界にいらっしゃらないかもしれませんが今でも続き待ってます。 (2023年5月7日 2時) (レス) @page41 id: 2f5b0dd3f0 (このIDを非表示/違反報告)
景璃(プロフ) - ワノ国編楽しみにしてます！ (2022年11月17日 2時) (レス) @page42 id: 0eef4a91ab (このIDを非表示/違反報告)
わいと - 思わず何度も一から読み返してしまうこの作品......私、この小説にめっちゃドハマりしました！！！ワノ国編編、とても楽しみに待ってます！！！ (2022年10月22日 21時) (レス) id: b45b455b48 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ - ほんっとにめっちゃ面白かったです！！！！！ (2022年7月11日 23時) (レス) @page42 id: fd58af60f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちチーズ
| 作成日時：2018年3月26日 19時
