落とされた女 ページ4
「だが、なんでそんな大物とタコが知り合いなんだ？」
ゾロはAを横目で見てから、再度レイさんに視線を走らせた。
「ハチはな、20年以上前に私が海で遭難した所を助けてくれた」
「まだ子供だったけどね」
そんな話をしている中、船長のルフィくんはビヨーンと腕を伸ばし、勝手に人様の冷蔵庫を漁っている。なんて失礼な客。
「ねぇ食料なくなる。これ以上食べるのはやめて」
「あ？なんひゃって？」
「…もういい。好きにして」
ダメだ。こういう人は本当に苦手。何を考えているのか見当がつかないし、そもそも人の話を聞かない時点で論外。久しぶりの天敵よ。
それよりあの人との契約をちゃんと結んで置きたい所なんだけど…。Aは視界の端にいる白骨男を見つめる。
なぜ骨だけなのだろうか。
悪魔の実だというのは分かるが、一体なんの実…。気になる。ああ気になる。
「しかしよ、ゴールドロジャーは22年前に処刑されたのに、副船長のあんたは打首になんなかったのか？…一味は海軍に捕まったんだろう」
金髪の男、サンジは「フゥ」と煙を吐き出した。
ふーん、この男は結構気障ね。
さっきも私の笑顔にヤられていたし、女好きか。
嫌いじゃない。けど好きでもないタイプだ。
こんな人、一度でも甘い匂いを嗅がせたら私の虜になってくれる。扱いやすいからこそつまらない。
「捕まったのではない。ロジャーは自首したのだ」
そう言って、レイさんはどこか懐かしそうな横顔を見せた。
「「！！？？」」
「海賊王が自首！なんで！？」
ナミの当たり前の疑問にレイさんは静かに目を閉じた。
＿＿＿我々の旅に限界が見えたからだ。
モンキーちゃん達が真実を聞いている間に一味をじっと観察する。表情、仕草、言葉。
品定めとでもいった所だろうか。
我ながら呑気な事をしているとは思うが、この話は既に彼から聞いている。
長鼻の男、オレンジの女、そしてトナカイ。あの三人は驚き具合から似た者同士なのだろう。黒髪の女は、あの人はどちらかというと、私寄りかもしれない。
レイさんは話を続ける。
海賊王は処刑される四年前に不治の病にかかっていた事。
そして一味は次々に解散し、その一年後に自首し、逮捕され、生まれ育ったローグタウンで処刑された事。
モンキーちゃん一味はブルっと身震いをし、「すごい話聞いちゃった」と感激した様子だ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 339人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
れ(プロフ) - とってもおもしろいです！これからも楽しみにしてます、、！頑張ってください！ (2020年8月1日 3時) (
レス) id: 7701c78eca (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉(プロフ) - 名無し34187号さん» わざわざコメントありがとうございますTT。嬉しいです(^ ^)これからも更新頑張りますね！！ (2019年12月10日 14時) (レス) id: 7be676ba1b (このIDを非表示/違反報告)
名無し34187号(プロフ) - 久しぶりの更新嬉しいです泣。相変わらずの文才で、内容までめちゃくちゃ面白いです！！これからも更新楽しみにしています！ (2019年12月10日 14時) (レス) id: 00aa3bdea9 (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - 1番か4番がみてみたいです！ これからも頑張ってください！！ (2019年6月3日 18時) (レス) id: 33ef8a9a51 (このIDを非表示/違反報告)
甘納豆(プロフ) - �θ屬�見てみたいです！！ (2019年6月3日 6時) (レス) id: a4b65807ec (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：蒼葉 | 作成日時：2019年5月26日 19時
