◇2419. 小さな可能性 ページ10
オルト.
オルト「(��彼��は何者なんだろう……)」
僕からしたら画面越しでの会話だったから、相手の心理を細かく分析することができなかった。
良い人、ではあるんだろうなとは思う。
だって現状、��彼��は僕の言った通りに明かりを灯した外灯に沿って鏡舎へと向かっている。
僕としては、とても嬉しいことだ。
この状況でマレウス・ドラコニアさんの魔法の影響を受けず、起きている人がいるというのは、不可思議であれ、凄くラッキーなのだから。
どうやってマレウス・ドラコニアさんの魔法を跳ね返したのだろう。 いや、跳ね返してはいないのか。この表現はおかしい。
防いだ、が正しいのか。
オルト「(……あ、鏡舎が見えてきた)」
��彼��は鏡舎に近づくと、なんの躊躇もなく扉を開け、建物内へと足を踏み入れる。
オルト「(……少しは警戒してもいいと思うけど)」
さっきから監視カメラ越しに��彼��のことを観察しているけれど、戸惑いを感じられないんだよね。
迷いすら感じられない。
なんだったら途中スキップしてたし。
オルト「(まさかこの状況を理解できていない……？)」
………………いやいやいやいや。
多分。いや絶対、わかっているはず。
だって明らかにおかしいもの。
天気はめちゃくちゃ悪いし。
茨が島全体を覆っているし。
人はみんな眠っているし。
ブロットの濃霧が辺りに充満してるし。
オルト「(…………まあ結局、本人と直接話をしないと何事も解らないし、進まないんだけどね)」
��彼��が誰であろうと、この状況において不必要な人間とは到底思えない。
先日の僕と��僕��が暴走した件で痛感した。
どれだけ完璧な作戦だったとしても、当事者達がどれだけ有能で強力だったとしても、抗う人達にどれだけ不利な状況を提示したとしても、
途方もない程の低い確率で、覆されてしまうんだと。
オルト「(そろそろ鏡を通ってイグニハイド寮に辿り着いたかな)」
学園のシステムからイグニハイドのシステムに移動し、入り口前の監視カメラの映像に切り替える。
権限は学園ではあるけれど。
あとでアクセス履歴を削除しとかないとな。
オルト〈……………………ん？〉
イグニハイド寮に通じてる石階段の中腹に��彼��は居た。
けれど、どうしたのだろう、立ち尽くしている。
呆然としている。
寮の音声スピーカーに繋いで、
オルト〈大丈夫？ どうかしたのかな？〉
「＿＿＿……っ」
.
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冬雪(プロフ) - ももさん» コメントありがとうございます。こういうコメントが自分の励みになり、続けることができています。応援、ただ嬉しいです。更新頻度が落ちていますが頑張ります。 (4月21日 21時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
もも - コメント失礼させていただきます。こんな長編は初めて見たので更新がこんなに長く続けられることに驚いてます！天才じゃんと驚きました！1から読んでみます！応援させてください！この作品が楽しみです！ (4月21日 13時) (レス) @page8 id: 9438123b46 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 72さん» コメントありがとうございます。励みになります。頑張ります (2月13日 21時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
72 - やっと追いつけました！！最初のお話からなにこれすご。えっ天才じゃんと思いながら読んでいます。こんなに長く続編があると私としては凄く楽しみになっています。これからも大変かもしれませんが頑張ってください。 (2月13日 15時) (レス) @page22 id: 3801a7866d (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - ゆきっきさん» コメントありがとうございます。オリキャラに解釈一致はとてもよかったです (12月31日 6時) (レス) @page13 id: ff98c35051 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2023年11月13日 0時
