◇2417. 白いマント ページ8
オルト.
どうしたらいいの。
今の僕達……とんでもないことに巻き込まれている気がするというのに。
オルト〈一刻も早く、��S.T.Y.X.��に知らせなきゃ〉
でも、どうやって？
機体も動かないし、インターネットに潜って島を出ることもできない。
オルト「(たしか、僕の緊急魔法災害警報は、マレウスさんの魔法発動より一瞬早かったはず)」
警報を��S.T.Y.X.��がキャッチ、受信出来ていれば……。
オルト「(でも、もし……)」
僕は未だに眠っている兄さんの方に顔を向ける。
今はただ眠っているだけで、身体的外傷も、健康状態も問題はないけれど、マレウスさんの魔法が時空の凍結だけじゃなく、心身を害する効果があるものだとすると、栄養補給もなしに眠り続けたら、肉体が衰弱する可能性だってある。
ただ救援が来るのを待ってなんかいられない。
オルト「(でも、ギアが動かせない今の僕じゃどうしようも……)」
ああ、なんでこんな時に。
なんでこんな時に魔法が使えないの。
どれだけコストがかかってもいいから、魔法が欲しいよ。
この危機的状況を打開できる魔法を。
兄さんを救える魔法を。
みんなを救える魔法を。
オルト「(……Aさんなら、どうするのかな)」
Aさんなら、絶対なんとかするよ。
だって強いもの。 すごい強いもの。
兄さんと��僕��を、救ってくれた。
魔法や魔導でなんでも出来る僕らを、君は何にも出来ないけれど、なんとか出来たから、きっと大丈夫な筈だよね。
オルト「(会いたい……)」
僕も眠れば、よかったのかなあ……
僕は監視カメラの画面に向き直る。
誰も起きていないなら、もう意味がない。
アクセス履歴を消して、タブを閉じようとした。
その時、
メインストリートが映る画面で、何かが動いた気がした。
オルト〈？〉
風、かな？
風で何かが揺らいだとか？
僕はその画面を拡大する。
オルト「＿＿＿＿＿ぁ」
動いている。
白い、白いマント。
その��人物��は、濃度の高いブロットが充満した外を物怖くこともなく、ただただ悠然と歩いている。
人が、動いている。
人が、歩いている。
人が、起きている＿＿！
オルト〈え、なん、……ええっ！？〉
柄にも無く驚いちゃった。
だって、もうダメだと思ったから。
この島に、マレウス・ドラコニアさんの魔法を対抗出来る人はいないと思ってたから。
＿＿彼は、何者？
.
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冬雪(プロフ) - ももさん» コメントありがとうございます。こういうコメントが自分の励みになり、続けることができています。応援、ただ嬉しいです。更新頻度が落ちていますが頑張ります。 (4月21日 21時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
もも - コメント失礼させていただきます。こんな長編は初めて見たので更新がこんなに長く続けられることに驚いてます！天才じゃんと驚きました！1から読んでみます！応援させてください！この作品が楽しみです！ (4月21日 13時) (レス) @page8 id: 9438123b46 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 72さん» コメントありがとうございます。励みになります。頑張ります (2月13日 21時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
72 - やっと追いつけました！！最初のお話からなにこれすご。えっ天才じゃんと思いながら読んでいます。こんなに長く続編があると私としては凄く楽しみになっています。これからも大変かもしれませんが頑張ってください。 (2月13日 15時) (レス) @page22 id: 3801a7866d (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - ゆきっきさん» コメントありがとうございます。オリキャラに解釈一致はとてもよかったです (12月31日 6時) (レス) @page13 id: ff98c35051 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2023年11月13日 0時
